パリ近郊に「ドラゴンボールZ」テーマパーク建設へ。仏・サウジが1兆1100億円を投資

フランスサウジアラビアは、総事業費60億ユーロ(約1兆1100億円)を投じ、パリ近郊に3つのテーマパークを建設することで合意した。そのうち1つは「ドラゴンボールZ」の世界観を取り入れた施設となる。

2019年11月29日、スペイン・バルセロナで開催されたビデオゲームイベントに掲示された「ドラゴンボールZ」グラフィックポートレート。Photo: Paco Freire/SOPA Images/LightRocket via Getty Images

フランスサウジアラビアは、パリ近郊に3つのテーマパークを建設することで合意した。このうち1つは、日本の人気漫画・アニメシリーズ「ドラゴンボールZ」の世界観を取り入れた施設となる。サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子がパリを訪問した8月24日、フランス大統領府が発表した。

BBCによると、建設予定地はパリ北西部のセルジー=ポントワーズ近郊で、総事業費は60億ユーロ(約1兆1100億円)に上る。開業時期は明らかにされていないが、各施設は段階的にオープンし、全体の完成までには数年を要する見込みだ。実現すれば、ヨーロッパ最大級のテーマパーク開発のひとつとなる。

フランスのエマニュエル・マクロン大統領はこの計画について、「ディズニーランド・パリ以来、例を見ない規模です」と称賛。「私が漫画に関心を持っていることは、皆さんもご存じでしょう」と付け加えた。

漫画好きとして知られるマクロンは、2026年3月31日から4月1日まで日本を公式訪問した際、高市早苗首相との共同記者会見を、「ドラゴンボール」に登場する必殺技「かめはめ波」のポーズで締めくくり、話題を呼んだ。

マクロンの顧問が8月24日に記者団へ明かしたところによると、今回の事業の発端となったのは、マクロンが2024年12月にサウジアラビアを訪問した際、ビン・サルマンと日本の漫画、とりわけ「ドラゴンボールZ」への関心を共有していることが分かったことだった。

2026年8月24日、フランス・パリのエリゼ宮に到着したサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子(写真左)と出迎えたフランスのエマニュエル・マクロン大統領(同中央)。Photo: Antoine Gyori - Corbis/Corbis via Getty Images

事業には、サウジアラビアの政府系ファンド傘下の開発会社キディヤ(Qiddiya)が出資する。同社はリヤド近郊で、世界最長・最高・最速をうたうジェットコースターを備えたテーマパーク「シックス・フラッグス・キディヤ・シティ」などの開発を手がけてきた。さらに同社は現在、東映アニメーションと提携し、リヤド近郊で世界初の「ドラゴンボール」テーマパークを建設中だ。今回の計画も、石油収入への依存から脱却し、経済の多角化を図るサウジアラビアによるレジャー・エンターテインメント産業への投資の一環となる。

フランス大統領府によると、計画によって約2万2000人の雇用が創出される見込みだ。今回の合意は、フランスとサウジアラビアの関係が一段と深まっていることも示している。

8月23日には、マクロンとビン・サルマンがパリで開催されたeスポーツ・ワールドカップの閉会式に出席した。同大会は当初リヤドで開催される予定だったが、中東情勢をめぐる安全上の懸念からパリへ会場が変更されたという。ビン・サルマンの訪仏中には、保健、交通、エネルギーなどの分野で複数の協定が結ばれる見通しで、両首脳はアメリカとイランの紛争についても協議する予定だ。

一方、3つのテーマパークの具体的なテーマや規模など、開発計画の主要な詳細はまだ決まっておらず、今後の協議に委ねられている。

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