中国館が光州ビエンナーレから正式撤退。「台湾」名称使用に「強く抗議」
9月5日に開幕する光州ビエンナーレで、中国館が正式に撤退した。台湾側が「台湾」の名称で参加することを認めた主催者側の決定に対し、中国側は「強い抗議」として出展を取りやめた。
今年の光州ビエンナーレへの出展を予定していた中国人アーティストらは、9月3日、同展から正式に撤退した。9月5日の開幕を目前にした今回の発表は、光州ビエンナーレ財団が台湾の出展者に「台湾」の名称で参加することを認めたことに抗議し、在韓国中国大使館が先週、中国側の芸術チームに活動を中止するよう指示したことを受けたものだ。
開幕を目前に控えた光州ビエンナーレは、台湾側の展示名称をめぐる問題に端を発した外交上の対立の収拾に苦慮している。主催者は当初、「台湾館」とされていた展示名称を、企画を担う国立台湾美術館(National Taiwan Museum of Fine Arts)の名称にちなむ「NTMoFA館」へ変更したとされている。これに対し、台湾のアーティストらは8月に声明を出し、ビエンナーレ側が同意を得ることなく名称を変更したと指摘し、これを「政治的検閲」であり、民主化運動「光州事件」と結びつく同展の創設理念への裏切りだと批判した。台湾文化部もこの声明への支持を表明している。
中国政府は台湾を自国領土の一部と位置づけており、台湾を主権国家として認めるいかなる行為も、自国の外交方針に反するものとみなしている。
コリア・タイムズによると、中国館のキュレーター、ルアン・ユエライ(Ruan Yuelai)は9月3日の記者会見で、撤退の理由を「ビエンナーレの主催者が、中国の台湾地域の参加について誤った名称を使用したためです」と説明。ユエライはさらに、「政治的要因が芸術に介入することを容認するのは、中国のキュラトリアルチームとして受け入れられません。強い抗議の意思を示すため、全員一致で展覧会から撤退することを決定しました」と続けた。
中国の駐光州総領事館は、ビエンナーレ主催者が「中国の台湾地域に対し、その地位とはまったく相容れない名称を使用して公然と展覧会への参加を認めた」と非難。一方、韓国外務省の報道官はニューヨーク・タイムズに対し、韓国の「台湾に対する政策に変更はない」としたうえで、今回の対立は「民間部門に端を発するもの」だと述べた。
一連の問題を受け、光州ビエンナーレの主催者は次の声明を発表した。
「光州ビエンナーレ財団は、第16回光州ビエンナーレのパビリオン・プロジェクトの運営をめぐり、韓国内外のアーティスト、参加機関、観客、関係者の皆様に懸念と混乱、失望を招いたことを心よりお詫び申し上げます」
声明では最後に、同財団は「参加機関およびアーティストによる展覧会の企画、内容、表現に介入したり、検閲したりしないという原則を一貫して堅持してきた」と述べられている。(翻訳:編集部)
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