コム デ ギャルソンの貴重なアーカイブ、総額約3200万円で落札。最高額は「こぶと膨らみ」
ファッションブランド「コム デ ギャルソン」のアーカイブオークションが開催された。全265点の落札総額は15万4999ポンド(約3200万円)。

9月15日、川久保玲率いる「コム デ ギャルソン」のアーカイブ265ロットを集めた単独オークションがロンドンのケリー・テイラー・オークションズで開催された。出品者は、日本のファッションを専門とするヴィンテージディーラー「dot COMME(ドットコム)」創設者、オクタヴィアス・ラ・ローザ。
最高額を記録したのは、1997年春夏「Body Meets Dress – Dress Meets Body」、通称「Lumps and Bumps(こぶと膨らみ)」のアンサンブルで、1万4300ポンド(最新の為替レートで約298万円)で落札された。同作の事前予想価格800〜1200ポンド(約16万〜25万円)に対し、上限の約12倍の結果となった。
落札総額は手数料込みで15万4999ポンド(約3200万円)。事前の落札予想総額は10万3340〜15万5520ポンド(約2150万〜3240万円)だった。
「Lumps and Bumps」に予想価格の12倍
最高落札額を記録した1997年春夏「Body Meets Dress – Dress Meets Body」コレクションは、コム デ ギャルソンのアーカイブを代表する伝説的シリーズ。衣服の内部にパッドを挿入することで、肩や腰、背中など身体の輪郭を意図的に変形させたもので、服を「美しい身体を包むもの」とする従来の発想から離れ、身体そのもののシルエットを衣服によって再構築するという、川久保の実験性を象徴するコレクションとして知られる。
発表当時は商業的な成功には至らなかったが、現在では1990年代ファッションを代表するコレクションのひとつとして位置付けられている。約30年を経て、市場での評価が大きく変化したことを今回の落札結果も示した。
今回のオークションでは、川久保が1981年にパリでデビューする以前の1970年代の作品18ロットをはじめ、1980年代の初期パリ・コレクション、1990〜2000年代の代表作、2010年代の作品までが出品された。そこには、1982-83年秋冬「ホールズ」、1983-84年秋冬「Gloves, Skirts, Quilted Big Coats」、1996-97年秋冬「Flowering Clothes」、1999-2000年秋冬「Transformed Glamour」、2005-06年秋冬「Broken Bride」など、ブランド史を語るうえで重要なコレクションも含まれていた。
主催者によれば、特に競札が集中したのは、一目でコレクションの象徴だと分かるランウェイ・ルックだったという。1980〜90年代の重要なアンサンブルの一部は、個人および機関コレクションに収蔵されたという。
今回の265ロットを送り出したラ・ローザは、17年以上にわたってコム デ ギャルソンを収集してきたコレクター。ラ・ローザは今回、一部を売却する一方、残るコレクションについてはさらに拡充・記録し、将来的な展示も構想しているという。



