村上早 Saki Murakami

  • 30 ARTISTS U35
  • 2022
  • 《ふうせん2/ Balloon 2》(2018) Photo: 齋梧伸一郎 写真提供:コバヤシ画廊
  • 《きろく/ Record》(2019) Photo: 齋梧伸一郎 写真提供:コバヤシ画廊
  • 《おどり/ Dance》(2021) Photo: 末正真礼生 写真提供:コバヤシ画廊
  • 《ふうせん2/ Balloon 2》(2018)
    Photo: 齋梧伸一郎 写真提供:コバヤシ画廊
  • 《きろく/ Record》(2019)
    Photo: 齋梧伸一郎 写真提供:コバヤシ画廊
  • 《おどり/ Dance》(2021)
    Photo: 末正真礼生 写真提供:コバヤシ画廊

銅版画家の村上早は、自身の制作技法であるリフトグランド・エッチングを、人の心の傷と治癒の過程になぞらえる。彼女にとって銅版は人の心、そこにつける傷は心的外傷と同等のもの、またインクは血であり、それを刷り取る紙はガーゼや包帯だという。実家は獣医業。けがや病気に苦しむ動物の姿が比較的身近にあった。自身も幼少期に大きな手術を経験し、入院体験から夜が来ることの不安や恐怖、トラウマを抱えながら生きてきた。主に描くのは、動物や顔のない人間、眠る人、落下事故の瞬間や、血が滴り落ちる心臓など。幼い頃の記憶や体験を基にすることもあれば、映画の一場面や本の一節、散歩中に見つけた生き物に着想を得ることもあるという。不穏さや残酷さをのぞかせながらも、作品の奥には子供の頃に誰もが想像したような寓話(ぐうわ)的世界が広がる。近年は版画以外の技法にも関心を寄せており、今後の新展開が期待される。

村上早
Saki Murakami

1992年群馬県生まれ。群馬県在住。2016年武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻版画コース修了。主な受賞歴に、17年群馬青年ビエンナーレ2017優秀賞、16年VOCA展入選、アートアワードトーキョー丸の内フランス大使館賞、15年第6回山本鼎版画大賞展大賞。主な展覧会に、21年「カオスモス6―沈黙の春に」(佐倉市美術館)、19年「放輕松―動漫謬想的秘密花園」(銀川當代美術館)、「gone girls 村上早展」(上田市美術館ほか)。
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