バーバラ&ジョン・ランドー(Barbara and Jon Landau)

拠点:アメリカ・ニューヨーク州ウェストチェスター、ニューヨーク
職業:エンターテインメント
収集分野:19世紀のフランス・イギリス絵画、ルネサンスおよびバロックの絵画・彫刻

15世紀に制作されたルカ・デッラ・ロッビアの300キロ以上もある彫刻を、どう据え付けるのがベストなのか? ランドー夫妻の150点ものコレクションからは、頻繁にメトロポリタン美術館(MET)へ作品が貸し出されているが、そのたびに「小さな軍隊」のようなアートインストーラーが動員される。ジョン・ランドーはUS版ARTnewsに、「その作業を見るのを考えただけで疲れてしまう」と語っている。

ランドーが所有するルネサンスとバロックの美術品には、アンドレア・デル・ヴェロッキオのゴルゴンの頭部や、ピエトロ・ベルニーニとジャン・ロレンツォ・ベルニーニ親子によるキリストの胸像などがある。19世紀のフランス・イギリス絵画にも愛情を注ぐランドー夫妻が最近購入したのは、ドラクロワが牡丹を描いた静物画だ。また、2022年には20年以上所有していたニコラ・プッサンの絵画をMETに寄贈している。

ジョン・ランドーは仕事上、ブルース・スプリングスティーンと長い付き合いがある。2012年、ニューヨーカー誌に載ったスプリングスティーンのプロフィールに書かれているように、ジョンはマネージャーとしてスプリングティーンをスーパースターに押し上げ、巨額の利益を得た。その一部が美術品となって壁にかけられているというわけだ。

ランドー夫妻のコレクションには、ティツィアーノ、ティントレット、ティエポロ、ドナテッロ、ギベルティ、ジェリコー、ドラクロワ、コローといったルネサンスや19世紀の巨匠の作品が並び、個人所有のものとしては最大級のクールベのコレクションを所有している。家族と仕事を除けば、13世紀から17世紀のイタリア絵画と彫刻、19世紀半ばのフランス絵画を中心としたコレクションが、今やジョンの人生における最大の関心事なのだ。それを裏付けるように、2014年にワシントン・ポスト紙が「もし今、もう一度学生になるとしたら何をするか」と尋ねたとき、彼は迷うことなく「ルネサンス美術を学びたい」と答えたという。

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