パイプ工事中に土の中から十字軍遠征時代の剣を発見
フィンランドの教会近くで行われたパイプ工事中に、土の中から鉄製の物体を発見。トゥルク大学が調査したところ、十字軍遠征時代の剣と判明したと地元メディアのヘリテージ・デイリーが伝えた。
中世に建てられた石造りの教会近くで行われたパイプ工事の最中、地主が土の中に鉄製の物体を発見した。その後、トゥルク大学とトゥルク博物館センターの調査で、その物体が剣であることが判明した。
この剣は、刃が曲がり、柄はまっすぐで、柄頭は楕円形をしている。年代は、1050年から1150年のものと見られ、スウェーデン人がフィンランドにキリスト教を伝えた十字軍遠征時代だと考えられる。
また、研究チームは同じ場所で、鞘の一部、刃物の破片、鉄製品、人骨も発見した。中でも、四角いロゼット模様の銅飾りが30個ついている革ベルトは、最も注目すべき出土品のひとつである。
さらに調査を進めると、溝に沿って墓が連なっていることがわかり、周辺に数十から数百人規模の巨大な埋葬地があることが示唆された。
トゥルク大学の研究チームは「鉄器時代末期の墓地が確認されているのは、サロン渓谷かウスケランヨキ渓谷だけである。また、死者がキリスト教の習慣に従って墓地に埋葬されたことも注目に値する」との見解を発表している。
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