日本からはミサコ & ローゼンが参加:バーゼルのジューン・アートフェア2022が出展ギャラリーを発表
6月13日から19日までスイスのバーゼルで開催される、ジューン・アートフェア(June Art Fair)に参加する18のギャラリーが発表された。会場はヘルツォーク&ド・ムーロンが設計した地下の展示施設。
出展者リストには、ニューヨークのFoxy Production(フォクシー・プロダクション)、東京のMisako & Rosen(ミサコ&ローゼン)、アムステルダムのEllen de Bruijne Projects(エレン・デ・ブラーイネ・プロジェクツ)、ミルウォーキーのThe Green Gallery(ザ・グリーン・ギャラリー)のほか、今回初参加となる、ニューヨークのDowns & Ross(ダウンズ&ロス)、ロンドンとブリュッセルのArcade(アーケード)、オーストラリアのSydney(シドニー)などが名を連ねる。
リアルでの展示に加え、アーティストのジャレッド・マデールがキュレーションする、NFTの展覧会も同時開催。ダージャ・バジャジッチ(Darja Bajagić)、サム・アンダーソン(Sam Anderson)、アマリア・ウルマン(Amalia Ulman)、レチェッド・ワーム(Wretched Worm)などのアーティストの作品をJuneart.ioで展示・販売する。
コペンハーゲンで自身の名を冠したギャラリーを運営するクリスチャン・アンデルセンと、オスロでVI, VIIを設立したエスペランサ・ロザレスの2人のアートディーラーが2019年に設立したジューン・アートフェアは、今年で4回目を迎える。バーゼルでは同じ6月に、他にも2つのアートフェアが開催される。新興ギャラリーが多数出展するリスト(Liste Art Fair Basel:6/13~19)と、世界最高峰のフェアとされる、アート・バーゼル(6/16~19)だ。ジューン・アートフェアは、これら2つのアートフェアを結ぶものだと、アンデルセンとロザレスはインタビューの中で話している。「学芸員やコレクターにとって、発見がある場になるはずです」とアンデルセンは言う。
21年9月の前回のフェアは、新型コロナウイルス感染予防のため、それまで会場に使っていたヘルツォーク&ド・ムーロン設計の地下展示場の代わりにメッセ・バーゼルで開催した。広さのあるメッセ・バーゼルでは、例年より多くのギャラリーが出展できたが、今回は再び地下展示場に戻る。出展者数は減るものの、ロザレスいわく「より引き締まった展覧会構成にできる」という。
ジューン・アートフェア2022出展者リストは以下の通り。(*印は初出展)
- VI, VII(オスロ)出展アーティスト:エリザ・ダグラス(Eliza Douglas)
- Arcade(ロンドン、ブリュッセル)出展アーティスト:レベッカ・アレン(Rebecca Allen)*
- Althuis Hofland Fine Arts(アムステルダム)出展アーティスト:エバ・べレジン(Eva Beresin)
- Christian Andersen(コペンハーゲン)出展アーティスト:シドセル・マイネケ・ハンセン(Sidsel Meineche Hansen)
- Downs & Ross(ニューヨーク)出展アーティスト:ポーリーン・ショー(Pauline Shaw)、ジェンス・コース(Jens Kothe)*
- Établissement d’en face(ブリュッセル)*
- Ellen de Bruijne Projects(アムステルダム)出展アーティスト:ポーリーン・ブードリー/レナート・ロレンツ(Pauline Boudry/Renate Lorenz)、ポーリーン・クルニエ・ジャルダン(Pauline Curnier Jardin)
- Fabian Lang(チューリッヒ)出展アーティスト:トバイアス・ブラッドフォード(Tobias Bradford)
- Foxy Production(ニューヨーク)出展アーティスト:ペトラ・コートライト(Petra Cortright)
- The Green Gallery(ミルウォーキー)出展アーティスト:シーラ・ヘルド(Shelia Held)
- Jacky Strenz (フランクフルト)出展アーティスト:リン・メイ・サイード(Lin May Saeed)、マーカス・エブナー(Markus Ebner)
- Galerie Martin van Zomeren(アムステルダム)出展アーティスト:オスカー・アブラハム・パボン(Oscar Abraham Pabón)、ヴィタウタス・クムザ(Vytautas Kumza)
- Meliksetian | Briggs(ロサンゼルス)出展アーティスト:バス・ヤン・アーデル(Bas Jan Ader)
- Misako & Rosen(東京)出展アーティスト:J・パーカー・バレンタイン(J. Parker Valentine)
- Parisa Kind(フランクフルト)出展アーティスト:ベンジャミン・エチェベリア(Benjamin Echeverria)
- Sentiment(チューリッヒ)出展アーティスト:ヤニック・ジョレイ(Yannic Joray)*
- Stigter van Doesburg (アムステルダム)出展アーティスト:メリッサ・ゴードン(Melissa Gordon)、アイリーン・クインラン(Eileen Quinlan)
Sydney(シドニー)出展アーティスト:ヒラリー・マイス(Hilarie Mais)、ルイス・フィドック(Lewis Fidock)ジョシュア・ペセリック(Joshua Petherick)*
特別プロジェクト
- DARP(ダービーシャー)
- レッド・トレイシー(Red Tracy:コペンハーゲン)、ジョーダン・ストラファー(Jordan Strafer)
- プロバンス(PROVENCE:チューリッヒ)
- ジーナ・フォリー(Gina Folly:1983年チューリッヒ生まれ)
- Juneart.io:ジャレッド・マデールがキュレーションを担当するNFT展覧会
(翻訳:野澤朋代)
※本記事は、米国版ARTnewsに2022年4月26日に掲載されました。元記事はこちら。