『ハリー・ポッターと賢者の石』表紙原画が20倍の値上がり! 3億円で新記録樹立
『ハリー・ポッター』シリーズ第1作『ハリー・ポッターと賢者の石』の表紙を飾った水彩画が6月26日、サザビーズ・ニューヨークでのオークションに出品され、約3億円で落札された。これは同シリーズにまつわるアイテムの中で最も高額なものとなる。
J・K・ローリングによる世界的ベストセラー『ハリー・ポッター』シリーズの第1作『ハリー・ポッターと賢者の石』は、1997年にブルームズベリー出版から発売された。その時の表紙イラストを担当したのが、当時弱冠23歳だったイラストレーターのトーマス・テイラー。その後、日本で1999年に静山社から出版された同作にはイギリスの画家ダン・シュレシンジャーが起用されるなど、様々なアーティストが表紙を担当してきた。その中でトーマス・テイラー版はオリジナルとして特別な存在感を持っており、2022年には、同作の25周年を記念してテイラー版の復刻版が出版された。
そんなテイラー版『ハリー・ポッターと賢者の石』の表紙原画が6月26日、サザビーズ・ニューヨークのオークション「The Library of Dr. Rodney P. Swantko」に出品された。予想落札価格が40万ドルから60万ドル(約6400万円~9700万円)のところ、およそ5倍となる192万ドル(約3億円)で落札。この作品は2001年にサザビーズ・ロンドンのオークションで10万7000ドル(現在の為替で約1700万円)で落札されており、23年間でおよそ20倍値上がりしたことになる。サザビーズは今回の落札者を公表していない。
現在サザビーズでハリー・ポッターにまつわるいくつかの品物がオークションに出されており、中でも注目は、J・K・ローリングがハリー・ポッターに登場する架空の童話集『吟遊詩人ビードルの物語』を手書きで制作したスターリングシルバーのドクロ付きノート。予想落札価格は25万ドルから35万ドル(約4000万円~5600万円)で、入札は6月28日に締め切られる。(翻訳:編集部)
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