謎解きに31年!フランスで「黄金のフクロウ」を巡る宝探しゲームが遂に終了
謎が解けると「ゴールデン・アウル(黄金のフクロウ)」のありかが見つかる、フランスのミステリアスな宝探しゲーム「シュエット・ドール(金のフクロウ)」。開始して31年5カ月と9日後、ようやく解読者が現れた。
フランス国民を長年熱狂と苦悩に陥れてきた、「ゴールデン・アウル(黄金のフクロウ)」をめぐる宝探しゲーム「シュエット・ドール(金のフクロウ)」が、31年の歳月を経てようやく解決されたとデイリー・メールが伝えた。
「シュエット・ドール(金のフクロウ)」は、作家のマックス・バレンティンことレジス・ハウザーとアーティストのミシェル・ベッカーによって仕掛けられたもので、2人は1993年4月に10キロの金と銀にダイヤモンドをちりばめた15万ユーロ(約2500万円)相当の彫刻「ゴールデン・アウル」のレプリカを、フランスの秘密の場所に埋めた。この彫刻を探し当てた者には本物の彫刻が贈られるが、ヒントを得るには、彼らが出版した書籍『ゴールデン・アウルの足跡を追って』を購入し、11の謎を解かなければならない。
公式サイトによると、当時はフランス国内外から「フクロウ派」と呼ばれる20万人以上の探索者によるコミュニティが結成されるなどブームが起こり、その後2冊の本が追加で出版されたがゴールデン・アウルは見つけられなかった。
その後、3冊目の本を出版した版元が本物のゴールデン・アウルを没収し、ハウザーとベッカーは、4年間にわたる法廷闘争の末、2009年にふたたび「フクロウ」を取り戻した。だがハウザーは、その年の4月に62歳という若さで亡くなってしまう。フクロウのありかはハウザーしか知らなかったので、パリの裁判所に保管されていた謎の答えを管理下に置くため、ベッカーはハウザーの相続人と法廷で争った。相続人は2021年になってようやく、ベッカーに古いフロッピーディスクに保存された答えを見せることを許可した。
ベッカーはある夜、フクロウが埋められた場所に行き、錆びついた鉄製のレプリカを掘り起こし、ブロンズ製のものと交換した。ベッカーが追加の手がかりを提供したことや、Discordのプラットフォームに7000人以上のフクロウ追跡者たちのコミュニティが生まれたことも手伝って、この物語は無事に完結したようだ。
ベッカーはこのほどDiscordのコミュニティに、「ゴールデン・オウルのレプリカが一夜にして掘り起こされたことを確認しました」「もう地面を掘り返さないでください」と伝えた。実に31年5カ月と9日を要した壮大な宝探しゲームの終焉に、コミュニティの1人は「ティッシュの用意を」と書き込み、また別の人は「一つの時代の終わりだ」と言った。