チョコレートが7万円? 125年前に英女王が兵士に贈った「状態良好」のチョコがオークションに
125年前、ヴィクトリア女王がボーア戦争中に兵士たちに贈ったチョコレートバーが6月にブリストルで開催されるオークションに出品される。

ヴィクトリア女王が1900年にイギリス軍の兵士たちに贈ったチョコレートバーが、ブリストルのオークション会社、オークショニアムに出品されるとBBCが報じた。
チョコレートバーは、19世紀末から20世紀初頭にかけてオランダと南アフリカの植民地化を争ったボーア戦争中に、戦地のイギリス軍の士気を高めるために贈られたものだという。チョコが入った缶にはヴィクトリア女王の顔が浮き彫りされており、「新年おめでとう」という言葉が刻まれている。中のチョコはほぼ手つかずの状態で、包装紙の箔も一部残っている。
オークショニアムの軍事品専門家ルーシー・マコートは、「これは1900年当時、珍しいご褒美だったでしょうし、食べずにいるには相当な意志の力が必要だったはずです」と話す。
125年前のチョコレートの状態について、同社のアンディ・ストウは、BBCラジオ・ブリストルの取材に、「匂いをかぐと、かすかなチョコレートの香りがしました。私なら食べませんが、年代を考えれば状態は良好です」と太鼓判を押す。

同社が発表した声明によれば、ヴィクトリア女王は1899年に特別な缶の製造を、J・S・フライ&サンズ社、キャドバリー・ブラザーズ・リミテッド社、そしてローントリー・アンド・カンパニー・リミテッド社に依頼したという。缶入りチョコは1900年末までに12万個以上が兵士たちに配られた。ほとんどのチョコレートバーはすぐに食べられたが、一部は愛する人へ、あるいは負傷した兵士のために病院へ送られたとストウは話す。
オークションは6月に行われる。予想落札価格は250ポンドから400ポンド(約4万円~7万円)と高くはないが、ストウは「重要な歴史の一部を欲しい」人や、「ディナーパーティーでの話のネタ」を求める人々、そして軍事品コレクターの間で人気が出るだろうと予測している。