ゴッホも愛したモレスキンがアートに! 伊東豊雄や塩田千春も参加する展示が大阪・東京で開催

フランスの歴史的ノートブランドのモレスキンが、世界の芸術家、小説家、建築家などが参加する展覧会「Detour(デトゥア)」を大阪、東京で開催する。

アーティストによるノートの展示「Detour」の様子

ノートブランド・モレスキンが、世界のアーティストによるノートブックを用いたアート作品を集めた展覧会「Detour(デトゥア)」をロンドン、パリ、ニューヨークなどを経て、ついに日本で開催する。会場は、7月31日から大阪・関西万博イタリア館、9月10日からは東京・21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3

モレスキンと言えば、フィンセント・ファン・ゴッホパブロ・ピカソら画家、アーネスト・ヘミングウェイやブルース・チャトウィンなどの文豪など、歴史に名を刻んだ偉大な芸術家たちが愛用していたことで有名なノートだ。表紙のマットな質感、その紙の書き心地は比類なく、携えるだけでクリエイティブな気分になる。

さて、「Detour」は、モレスキン財団が所蔵する1600冊超の「ノートブック・アート」から、その土地の文脈に合わせて厳選された作品を展示する巡回展だ。アーティスト、建築家、映画監督、デザイナー、ミュージシャン、作家など、モレスキンを愛する多彩なクリエーターたちが描き、切り取り、解体し、再構築したノートブックは、もはやスケッチブックの枠を超え、立体作品や彫刻へと変貌している。

本展にはこれまでに、伊東豊雄、スパイク・ジョーンズ、ロン・アラッド、ハインツ・ベックらが、「Creativity for Social Change(創造性による社会変革)」というモレスキン財団の理念、また若者への教育プログラムに賛同し、作品を寄贈している。

伊東豊雄の作品
隈研吾の作品
佐藤オオキの作品
妹島和世の作品
フラヴィオ・アルバネーゼの作品
マッシミリアーノ・フクサスの作品
ホンマタカシの作品

7月31日から⼤阪・関⻄万博イタリア館にて開催する「Detour Osaka」では、伊東豊雄、隈研吾、佐藤オオキ、妹島和世ホンマタカシといった日本を代表するクリエイターに加え、マッシミリアーノ・フクサス、フラヴィオ・アルバネーゼなどイタリアの建築家たちの作品が集結。

塩田千春の作品
MuSuHiの作品
松崎陸の作品
コシノジュンコの作品
VERDYの作品

さらに、塩田千春、コシノジュンコ、VERDY、MuSuHi、松崎陸といった関西ゆかりのアーティストも参加する。かれらが手がけた68冊のノートブックによって、「個の創造力」の多様性を浮かび上がらせる展示だ。

また、大阪芸術大学との共同プロジェクト「Unleash Your Genius」では、学生たちが創造性と社会的メッセージを融合させたポスター作品を制作。優秀作はモレスキン直営店などでも展示される予定だ。

9月10日からは東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3にも巡回。ここでは、キュレーションを長谷川祐子とSKAC(SKWAT KAMEARI ART CENTRE)が担当し、多数の日本人アーティストが参加予定だ。

モレスキンCEOのクリストフ・アーシャンボウは、本展について次のように語っている。

「私たちが最も大切にしているのは、すべての人が“ペンを取り紙に向かう”ことを忘れないでいること」

書く、描く、落書きする、あるいは数式を解く。それらすべての行為が創造の出発点であり、社会を変える力になるのだという信念が、「Detour」展の根底にある。小さなノートの中に広がる可能性と変革の種は、未来へと続く「寄り道(detour)」のような創造の旅路を示すだろう。

Detour Osaka
会場:2025大阪・関西万博 イタリア館(大阪市此花区夢洲東1丁目)
会期:2025年7月31日(木)〜 8月23日(土)
時間:9:00〜22:00

Detour Tokyo
会場:21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3(東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン内)
会期:2025年9月10日(水)〜 9月23日(火)
時間:10:00〜19:00

https://moleskinefoundation.org/

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