アートと日本酒の特別な邂逅──七賢『EXPRESSION 2012』がミレー名作とコラボ
七賢の熟成酒シリーズ「EXPRESSION」の最新作「EXPRESSION 2012」が8月20日に発売。ミレーの名画《落ち穂拾い、夏》がラベルを彩るアートと日本酒が融合した1本だ。

山梨の老舗酒蔵「七賢」が、熟成酒シリーズ「EXPRESSION」の最新作「EXPRESSION 2012」を8月20日に発売する。本作は、19世紀フランスの画家ジャン=フランソワ・ミレーの名画《落ち穂拾い、夏》(1853年)をラベルに冠し、人と自然の営みを見つめるアートと日本酒の幸福な出合いを体現する日本酒だ。
「EXPRESSION」シリーズは、代々受け継がれてきた純米大吟醸古酒を基盤とした限定酒で、醸造家の“表現”を最大限に引き出すことを目指す。今回の「2012」ヴィンテージは、2012年に仕込まれ十余年の低温熟成を経て再発酵させた特別なスパークリング日本酒。青リンゴやマスカット、新鮮なハーブを思わせる爽快な香り、繊細な泡立ちと丸みのある舌触り、複雑で奥行きある余韻が特徴だ。限定2000本でのリリースとなる。

ラベルに採用された《落ち穂拾い、夏》は、収穫後の畑で麦を拾う女性たちを描いた作品で、自然の恵みと共生する人々の姿を象徴する。山梨県立美術館が所蔵する同作の高精細画像が用いられ、アートディレクションは葛西薫が手がけた。同館の青柳正規館長は、「収穫を分かち合う精神が宿るこの作品と、白州の自然が生んだ一本が響き合う」と語っている。
「EXPRESSION」シリーズは三部作として構想されており、第一作《種をまく人》(2006年ヴィンテージ)に続き、今回が第二作。最終作では《夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い》が用いられる予定だ。いずれも自然と人の関係性を描いたミレーの重要作であり、酒造りと芸術を結ぶ試みとなっている。
自然の力を信じ、持続可能な酒造りを続ける七賢と、農民の営みを描き続けたミレー。その思想が重なり合う「EXPRESSION 2012」は、山梨から世界に向けて発信される新たな文化的コラボレーションと言える。
七賢直営店や公式オンラインショップのほか、百貨店や専門店などで販売。