フリーズ・ロサンゼルス2026が出展者を発表。新旧交代の中、日本からは2ギャラリーが参加
大規模な山火事を乗り越えて開催された今年のフリーズ・ロサンゼルス。その2026年の出展者リストが発表された。今年から微減となる総数95軒のうち7軒が初参加する一方、この1年で閉廊し、リストから名前が消えたギャラリーもある。

2026年2月26日から3月1日まで開かれるフリーズ・ロサンゼルスに、22カ国から95の出展者が集結する。会場はこれで4回目の開催となるサンタモニカ空港だ。
出展ギャラリーは、ガゴシアン、ハウザー&ワース、ペース・ギャラリー、デイヴィッド・ツヴィルナー、リッソン・ギャラリー、タデウス・ロパック、ホワイトキューブ、グラッドストーン・ギャラリー、ジェフリー・ダイチといった大手に加え、コモンウェルス&カウンシル、デイヴィッド・コルダンスキー・ギャラリー、シャトー・シャトー、チャーリー・ジェームズ・ギャラリー、ナイト・ギャラリー、ザ・ピットなど、ロサンゼルス地区の主要ディーラーが名を連ねる。日本からは、タカ・イシイギャラリーとカイカイキキギャラリーが参加する。
初出展のギャラリーは、エル・アパルタメント、ブラッドリー・エルタスキラン、カルディ・ギャラリー、フォート・ガンズヴォート、ジョシュ・リリー、ロメックス、ニコディムの7軒。また、今年の参加を見送ったスプルース・マーガスが、2026年に再び出展する。
設立12年以内のギャラリーを対象とし、エッセンス・ハーデンが責任者を務める「フォーカス」セクションには、ベル・アミ、ドリームソング、ゴードン・ロビショー、メイク・ルーム、マーマーズ、オチ、パトロン、シー・ビュー、ハンナ・トラオレ・ギャラリーなどが参加する。なお、ハーデンは最近、2023年にフリーズ傘下に入ったエキスポ・シカゴのキュレーターに任命されている。
今年の出展者が101ギャラリーだったことを踏まえると、来年は微減となる。2026年のリストに名前が見えないのは、マリアン・グッドマン・ギャラリー、ボルトラミ、ショーン・ケリー、リージェン・プロジェクツ、グザヴィエ・ユフケンス、ケーシー・カプランなど。また、今年の出展者で、その後閉廊したのはアルトマン・シーゲル、ブラム、L.A. ルーバー、ティルトン・ギャラリー、ヴィーナス・オーバー・マンハッタンの5軒。なお、やはり今年、長年の歴史に幕を下ろしたカスミンの後継ギャラリー、オルニー・グリーソンは2026年のフリーズ・ロサンゼルスに参加する。
2025年のフェアは、年初に起きた複数の壊滅的な山火事の直後に開催された。ロサンゼルス地区では数多くのアーティストやコレクターが影響を被ったが、地元のアートコミュニティはもちろん、遠方からもアート関係者が復興を後押ししようと駆けつけ、売り上げは好調だった。
また、山火事のため少なくとも2つのギャラリー、ザ・ボックスとOMRが出展取り止めを余儀なくされた一方で、ヴィクトリア・ミロは自社ブースを「ギャラリーズ・トゥギャザー」と名付けられた慈善活動に開放。この活動では、主にロサンゼルスを拠点とするアーティストの作品を各ギャラリーが無償で提供し、LAアーツコミュニティ火災救済基金に売り上げが寄付された。
フリーズのアメリカ地区ディレクター、クリスティン・メッシネオは声明で次のように述べている。
「ロサンゼルスのアートシーンが進化していく中、フリーズ・ロサンゼルスは、アーティスト、アイデア、実験精神によって形成される創造的なエコシステムの強靭さを反映し続けています。この1年の困難を乗り越え、当地のアート界は今なお並外れた回復力と創造性を示し続けています。変化の上に成り立つ都市において、根源的に必要とされるのは一貫性なのです」