重松象平の「流動」する空間で日本酒を味わう──中田英寿手掛ける「CRAFT SAKE WEEK」開催
日本食文化の祭典「CRAFT SAKE WEEK 2026 with OMAKASE byGMO at ROPPONGI HILLS」が、4月17日から六本木ヒルズアリーナで開催される。10年の節目となる今回は、建築家の重松象平が会場デザインを手がけ、布を用いた空間を創出する。
中田英寿が代表を務めるJAPAN CRAFT SAKE COMPANYによる日本食文化の祭典「CRAFT SAKE WEEK 2026 with OMAKASE byGMO at ROPPONGI HILLS」が、4月17日から六本木ヒルズアリーナで開催される。2016年の初開催以来、延べ125万人以上を動員してきた同イベントは、10年目の節目にあたり、過去最大規模となる全130蔵と飲食店20軒が出展する。さらに最終日には、予約困難な名店「TACUBO」「L’Effervescence」「鳥しきICHIMON」「富麗華」が限定参加する予定だ。
加えて注目すべきは、建築設計事務所OMAのニューヨーク事務所代表である建築家・重松象平が手がける会場デザインだ。本イベントではこれまでも日本的モチーフを空間に取り入れてきたが、今回は幔幕や暖簾といった要素を参照しながら、「布」を主題としたインスタレーションが導入される。空間には吊り下げられた大規模な布が弧を描き、広場全体に流動性を与える。
事前に行われたトークセッションで重松は、この構想について「日本独特の布一枚を使って場を定義したり、空間を作ったりしていく。人の動きや宴の熱気に呼応して自然に揺れ、光を透過することで仮想的な空間を生み出す」と説明。建築を固定的な構造物ではなく、環境や身体の動きに応答する“場の生成装置”として捉える試みだ。

単なる演出にとどまらず、日本酒と料理、さらには来場者の身体を結びつける媒介として機能する重松の空間設計は、中田の「日本酒をただ提供するのではなく、会場設計から食まで含めて“体験”を大事にしている。様々な日本文化に結びつくものを繋げていく、そんな未来を作っていきたい」という展望への応答ともいえる。実際、「CRAFT SAKE WEEK 2026 with OMAKASE byGMO at ROPPONGI HILLS」は酒蔵やレストランの出店を軸としながらも、近年では日本茶や器、空間デザインを含めた総合的な文化プラットフォームへと拡張してきた。その広がりは“食のイベント”の枠を超えつつある。
重松による布のインスタレーションは、その拡張を象徴するものと言えるだろう。流動する素材によって柔らかに定義される空間は、固定された建築とは異なり、人々の行為や環境とともに変化する。そこでは、日本酒を味わうという行為自体が、視覚・触覚・空間体験と結びつき、ひとつの総体的な経験として立ち上がる。
CRAFT SAKE WEEK 2026 with OMAKASE by GMO at ROPPONGI HILLS
日時:4月17日(金)~29日(水)
場所:六本木ヒルズアリーナ(東京都港区六本木6-10-1)
時間:平日15:00~22:00(LO21:30)、土日祝12:00~21:00(LO20:30)
料金:スターターセット ¥4,800(オリジナル酒器グラス+飲食用コイン14枚)
※2回目以降は、スターターセットのオリジナル酒器グラスを持参すれば追加コイン購入のみで参加可能(追加コイン12枚 ¥2,000、25枚 ¥4,100、45枚 ¥7,300、100枚 ¥16,000)