約4000年前の黄金装身具がギリシャで出土──「エギナの財宝」との関連性も

アテネの南西20数キロ、サロニコス湾の中央に位置するエギナ島で黄金の装身具が見つかった。考古学研究者らは、19世紀末から大英博物館に所蔵されているミノア文明の「エギナの財宝」に関係する可能性があると考えている。

青銅器時代中期にさかのぼる黄金の装身具。Photo: Courtesy of the Greek Ministry of Culture

ギリシャのエギナ島(アイギナ島とも)にあるコロナ遺跡で、青銅器時代中期(紀元前2000年頃〜紀元前17世紀頃)にさかのぼる黄金の装身具が多数発見された。出土したのは、古代の集落が拡大していく際に築かれた城壁近くの大きな石の建物の中だ。この建造物は、一般に遺跡の内域とされている場所のすぐ外側にある。

エギナ島北西部の港に近いコロナ遺跡では継続的な考古学調査が行われており、ギリシャ文化省は、これらの装身具を昨年の調査における最重要発見の1つと位置づけている。

出土品には円盤状(片面または両面仕上げ)や双円錐形をした金の飾りや薄いプレート、カーネリアン(紅玉髄)のビーズなどが含まれており、おそらくはネックレスやペンダントといった単一の装身具を構成していたものと見られる。ちなみに、カーネリアンとは赤橙色のカルセドニー(玉髄)の一種で、「サンセット・ストーン」とも呼ばれ、古代ローマにおいては勇敢さの象徴とされていた。

見つかった中には、「エギナの財宝」と呼ばれるミノア文明の金の装身具と類似点を持つものがある。この財宝群はエギナ島で出土したのちギリシャを離れ、1892年からはロンドン大英博物館が所蔵している。

装身具が発見されたコロナ遺跡には、様々な文明における居住地や古代信仰の地としての長い歴史がある。中でも有名なのは紀元前6世紀に建てられたアポロン神殿だが、それよりはるかに古い時代の集落跡も存在する。さらに後の時代はビザンツ帝国時代にまで及び、同じ場所が長年にわたって繰り返し利用されていたことを示している。

今回の発掘調査はザルツブルク大学のアレクサンダー・ソコリチェクによる指揮の下、アテネオーストリア考古学研究所と共同で行われており、ギリシャ文化財当局が支援をしている。発見の内容については、考古学・歴史メディアのヘリテージ・デイリーが第一報を伝えた。(翻訳:石井佳子)

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