ダイアナ元妃のドレスが約7800万円で落札。最高額を塗り替える
ダイアナ元妃のドレスに、サザビーズのオークションで60万ドル(約7800万円)を超える落札額がついた。ビクター・エデルスタインのデザインによるもので、深い紫色のストラップレスドレスだ。
予想落札額10万ドルの6倍以上で競り落とされたのは、1989年に制作されたドレスで、チューリップを思わせるスカート部分のデザインが印象的だ。落札額の48万ドル(手数料込みで60万4800ドル)は、オークションに出品されたダイアナ元妃のドレスの新記録となった。
このドレスは、以前にもオークションにかけられたことがある。クリスティーズ・ニューヨークがチャリティの一環として1997年6月25日に行ったもので、エイズ危機基金とロイヤル・マーズデン病院の癌基金のために出品された約80着のうちの1着だった。
このドレスはダイアナ元妃のためにデザインされ、本人が所有していたものだ。実際に着用している写真が2枚残っており、彼女を描いた絵画にも登場している。
写真の1枚は、1991年に初代スノードン伯爵アンソニー・アームストロング=ジョーンズが撮影した公式ポートレートで、ライフ誌やハロー誌などで大きく取り上げられた。同じ年に、イギリスの画家ダグラス・ハーディンジ・アンダーソンによって、このドレスに身を包んだダイアナ元妃を描いた作品が制作された。この絵は現在、ダイアナ元妃が名誉会長を務めたロイヤル・マーズデン病院に飾られている。
もう1枚は、1997年にファッション・フォトグラファーのマリオ・テスティーノがヴァニティ・フェア誌のために撮影したもの。同じストーリーから、別のドレスを着用したダイアナ元妃の写真が表紙を飾ったが、そのわずか5カ月後に彼女は事故で亡くなった。このときの写真の一部は、2005年にケンジントン宮殿で行われた「Diana, Princess Of Wales By Mario Testino」展でも展示された。
最近、オークションで高額落札されたダイアナ元妃関連のアイテムはこれで2つ目だ。今月初めには、ロンドンのサザビーズによるオンラインオークションに、ダイアナ元妃が何度も着用した1920年代のアメジストのペンダントトップが出品され、キム・カーダシアンが落札している。
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