evala《Flowing Air》が渋谷ストリームで限定公開。音が建築を駆け巡る没入体験

音楽とアートを融合する文化創造プロジェクト「MUSIC LOVES ART 2026」の一環として、evalaによるサウンドインスタレーション《Flowing Air》が渋谷ストリームで公開されている。会期は6月13日まで。

《Flowing Air》が展示されている渋谷ストリームの通路。Photo: Kyohei Mouri (Rhizomatiks/AbstractEngine)
《Flowing Air》が展示されている渋谷ストリームの通路。Photo: Kyohei Mouri (Rhizomatiks/AbstractEngine)

音楽とアートを融合する文化創造プロジェクト「MUSIC LOVES ART 2026」が、6月13日まで開催されている。文化庁が主催する同イベントの一環として、渋谷ストリームの2階貫通通路では、evalaによるサウンドインスタレーション《Flowing Air》が6月8日から公開中だ。

音楽とアートの異分野融合を軸に、世界に発信可能な作品をアーティストとともに創出することを目的としている「MUSIC LOVES ART」は、これまで音楽フェスティバルのSUMMER SONICとの連携を通じて、音楽とアートが交差する文化体験を生み出してきた。5年目を迎える今年は、音楽人5000人が選ぶ国際音楽賞「MUSIC AWARDS JAPAN 2026」とコラボレーションを実施。同アワードの授賞式は6月13日に予定されており、受賞トロフィー「THE RUBY」をモチーフにした作品を含む、総勢9組のアーティストによる作品が渋谷・お台場・青海エリアに展開される。

渋谷ストリームに登場した《Flowing Air》を手がけるevalaは、音楽家・サウンドアーティストとして、聴覚の潜在的な可能性をひらくインスタレーションを国内外で発表してきた。既存のフォーマットに依拠しない立体音響システムを用い、その場所固有の響きのなかで音を編み上げる独自の「空間的作曲」を実践している。2025年には空間音響芸術の先駆的な探求に対して「アルス・エレクトロニカ賞2025」で冨田勲特別賞を、2026年には第76回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞した。

evalaは渋谷ストリームの開業時にも、立体音響による環境音楽を手がけていた。《Flowing Air》は、当時から施設に常設されている楽曲をもとに、立体的な没入型体験として新たに展開する試みだ。施設にもともと備わるサラウンドシステムと壁面サイネージを活かし、音が建築を駆け巡るような特別な響きを生み出す。

作品では、evala自身が演奏・録音した「風の音具」が、渋谷ストリーム常設のスピーカーを通じて立体的に展開される。渋谷川にそよぐ風のような不思議なハーモニーがエリア全域に響きわたり、時折、その音に吹かれるように澄んだ金属音や、目に見えない生き物の気配があちこちで立ち現れては消えていく。2階玄関口の巨大サイネージでは、壁面を内側から侵食するように幻想的な光が流動する。

また、本プロジェクトの関連プログラムとして、6月11日には第23回東京国際ミュージック・マーケットにて、文化庁特別セッション「MUSIC LOVES ART ~『音楽×アート』が拓く、新たな可能性〜」が開催される。evalaも登壇者として参加する予定だ。

《Flowing Air》は6月13日まで、渋谷ストリーム2階貫通通路にて公開。開場時間は7:00〜25:00。飲食店が閉店した後の23時から25時にかけては、空間の静けさが増し、音と光の体験をより深く味わえる時間帯として推奨されている。

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