テート・ブリテンの新テーマは「女性アーティスト」。5月の展示替えで、イギリス美術史の多様性を紹介
テート・ブリテンが5月23日の展示替えで、17世紀から現代までの女性アーティストを中心にしたラインナップにすると発表した。
イギリス美術のナショナルコレクションからの新展示では、350人以上のアーティストによる800点以上の作品が紹介される。その中には、代表的なアーティストの作品、新収蔵品、新しいコミッション作品、いくつかの大規模な現代インスタレーションが含まれる。注目すべきは、ブリジット・ライリー、トレーシー・エミン、Kudzanai-Violet Hwami 、Lydia Ourahmaneなど、現代アートの半数が女性作家であることだ。
同館は、新展示に関する声明で、「コレクションの多様化に長年取り組んできました。新しい展示には、17~19世紀の偉大な女性作家のほか、これまでテートで展示されたことのないアーティストも含まれています」と述べている。
最近収蔵された女性作家の作品としては、2016年に取得した、イギリスで初めてプロの油彩画家として活躍したとされるジョーン・カーライル(1606-79)の肖像画がある。
そして2021年、テートはジョン・シンガー・サージェント(1856-1925)の妹、エミリー・サージェントが北アフリカを旅した際に描いた29点の水彩画も取得している。この絵画群は、1998年に遺族がトランクの中から発見した440点の一部だ。
「新しい展示は、イギリス美術史を解釈し多様化させるという我々の取り組みを体現するものです」と、同館のイギリス美術コレクションディレクター、ポリー・ステープルは声明で述べている。「近年、テートでは多くの素晴らしい作品を収蔵しており、来館者はまもなく、新収蔵品と、これまで多くの人に愛されてきた古典作品を一緒に見ることができるようになります」(翻訳:編集部)
from ARTnews