深海から回収されたタイタニック号の遺物100点がオークションへ。米仏政府は売却に反対

タイタニック号の海底から回収された遺物100点のオークション計画が明らかになった。大階段の天使像や乗客の所持品のペンダントなどが出品される見込みだが、その売却をめぐっては賛否が分かれている。

処女航海に出発するタイタニック号。Photo: Bettmann Archive via Getty Images

2026年5月、1912年に北大西洋で沈没した豪華客船タイタニック号から回収された遺物100点をオークションに出品する計画が明らかになった。計画を進めているのは、タイタニック号の遺物に関する独占的な回収・売却権を保有するRMSタイタニック社だ。出品対象となる遺物は、1985年に深海で発見されたタイタニック号の残骸から、1987年に回収されたものとなる。

これまでアメリカフランスの政府機関は、同社によるタイタニック号の遺物売却の試みにたびたび反対してきた。ニューヨーク・タイムズによると、こうした反対の動きも背景にあり、RMSタイタニック社は引き揚げ作業を監督する米バージニア州ノーフォークの連邦地裁に対し、今回の販売計画に関する資料を非公開とするよう求めていたという。しかし、同地裁の判事はこれを認めず、資料は公開された。同社の代理人弁護士は、ニューヨーク・タイムズの取材に対し、どの遺物を売却対象としているのかは明らかにしなかった。

その後、ワシントン・ポストは新たに公開された裁判資料をもとに、売却計画の詳細を報じた。それによると、この計画は米海洋大気庁(NOAA)の承認を得る必要があるが、個人の所持品や通貨、厨房用品、装飾品などが出品対象に含まれる見込みだ。また、オークションに先立ち、これらの遺物は世界4都市を巡回する展示ツアーで公開される予定だという。

売却対象となる100点の中には、金製のネックレスや青銅製の天使像が含まれる。そのほかハート形のペンダントもあるが、ジェームズ・キャメロン監督の映画『タイタニック』(1997)に登場した架空の青いダイヤモンド「ハート・オブ・ジ・オーシャン」とは無関係だ。

RMSタイタニック社のウェブサイト内にある「重要遺物トップ25」のページによると、青銅製の天使像は大階段に設置されていたもので、「タイタニック号の優雅さと豪華さを象徴する存在」とされている。一方、金製のネックレスやハート形のペンダントは、同社が紹介する「トップ25」には含まれていない。装身具としては、透かし細工のペンダントや懐中時計などが掲載されている。

同サイトではこのほかにも、英国4大名窯のひとつであるスポード製の磁器カップや二等・三等客室用の食器類といった厨房用品、革製のダッフルバッグや男性用スーツジャケットなどの私物、一等喫煙室にあったステンドグラス窓などの装飾品が紹介されている。ただし、これらが今回の売却計画に含まれているかどうかは明らかにされていない。(翻訳:編集部)

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