金属探知機愛好家、森で地面に突き刺さった青銅剣を発見──「奇跡の出土」に発見者は涙

ポーランド北部の森で、金属探知愛好家が約2700年前の青銅製のを発見した。剣は地中に垂直に埋められた極めて珍しい状態で見つかり、古代の儀礼を解き明かす手がかりとして注目を集めている。

発掘された青銅の剣。Photo: Facebook/Pomorski Wojewódzki Konserwator Zabytków

ポーランド北部にあるグダニスク近郊の森で、約2700年前にさかのぼる青銅製のが発見された。Arkeonewsが伝えた。

剣を発見したのは、ポーランド人の金属探知愛好家マルチン・ヴィシニェフスキ。彼はこれまでも同地域で先史時代の遺物を発見した実績がある。必要な届け出を行ったうえでグダニスク近郊の森を探索していたところ、探知機が地中の金属に反応した。砂混じりの土を慎重に払うと、刃の一部が姿を現した。TVPワールドによると、それが何であるかを悟った瞬間、ヴィシニェフスキは感極まって涙を流したという。

剣は地中に垂直に突き刺さった状態で埋まっていた。ヴィシニェフスキは自ら掘り出すことはせず、発見場所を枝で覆って保護したうえで当局へ連絡。報告を受けたポモルスキェ州文化財保護事務所の考古学担当職員が現場に赴き、考古学的な手続きに従って剣を回収した。

青銅製の剣が埋まっている様子。Photo: Facebook/Pomorski Wojewódzki Konserwator Zabytków
発掘作業の様子。Photo: Facebook/Pomorski Wojewódzki Konserwator Zabytków
発掘された剣。Photo: Facebook/Pomorski Wojewódzki Konserwator Zabytków

剣の全長は約60センチ。茎(なかご)を柄の内部に固定するタング式柄の構造を持つ。柄にはかつて木材や骨、鹿角などで作られた部材が装着されていたとみられるが、長い年月のうちに腐朽して失われたと考えられている。驚くほど保存状態の良い刃には、縦方向の溝が刻まれ、その周囲には弧状の刻線や短い横線による装飾が施されているのが確認できる。考古学者らは、これらの特徴が紀元前900~700年頃にあたる青銅器時代第5期前後の剣と一致すると分析しており、保存処理後に正確な型式を確定する予定だ。

さらにAncient originsによると、ポーランド国家森林局は、この種の剣は青銅器時代に個人が所有できる最も威信の高い品の一つで、その価値は牛の群れ一つ分に相当すると説明した。

今回の発見で特に注目されるのは、剣が地中に垂直に立った状態で見つかった点だ。ヨーロッパ各地でも類例は報告されているものの、極めて珍しいケースだという。考古学者らは、この埋設状況から偶然の遺失である可能性は低く、儀礼や宗教的な行為の一環として意図的に奉納された可能性が高いとみている。

この地域で青銅剣が見つかるのは初めてではない。当局によると、1920年代には同じグダニスク森林管区のリナジェヴォの泥炭地で、柄に一対の装飾突起を備えた青銅剣2本が出土している。これらは現在のグダニスク国立博物館に移されたが、第2次世界大戦中の混乱で行方不明となった。

今回の発見は、それ以来となる貴重な青銅剣の出土例として研究者の注目を集めている。収蔵先となる博物館は、ポモルスキェ州文化財保護官が最終決定するという。

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