エジプトのオアシス遺跡で異なる時代の墓を発見──出土遺物に「際立った芸術的特徴」

エジプト西部のバハレイヤ・オアシスで、末期王朝時代とローマ時代に造られた3基の墓が見つかった。5体のミイラを納めた家族墓のほか、奉納像や陶器、供物台なども出土している。

発見された墓の1つ。Photo: Ministry of Tourism and Antiquities
発見された墓の1つ。Photo: Ministry of Tourism and Antiquities

エジプト考古学調査隊がバハレイヤ・オアシスにあるシェイク・ソビ遺跡で、それぞれ異なる歴史的時代に作られた3つの墓を発見した。エジプト観光・考古省が発表した。

ギザの南西約360キロメートルに位置するこの発掘現場には、エジプト末期王朝時代(紀元前664〜332年)、オアシスの総督や神官の埋葬に使われた大規模な墓地が広がっている。また、第26王朝(紀元前664〜525年)のファラオ、アマシス2世を讃えて建造されたバウーティーの神殿も残されている。

今回新たに発見された墓は3基あり、1基は末期王朝時代のミイラ5体を納めた岩窟式の家族墓、残る2基はローマ時代に作られた階段式の墓と竪穴式の墓だった。バハレイヤ・オアシスの考古学総局長で調査隊を率いたサブリ・ファラグによれば、発見に至るまで約3カ月にわたって発掘調査が続けられたという。

1つ目の墓には深さ約3メートルの四角い竪穴があり、そこから2つの玄室につながっている。西側の玄室では、リネンの包帯に包まれたミイラを納めた石灰岩製の棺1基が見つかった。西側より広い北側の玄室にも、同様のミイラを納めたの石棺4基が安置されていた。こうした埋葬状況から、この墓は家族墓として使われていたとみられている。

2つ目の墓では、階段を下りた先に玄室が設けられている。葬祭に関する装飾がまったく見られないことから、調査隊は、この玄室が実際の埋葬には使われなかった可能性があるとみている。3つ目の墓では、長方形の竪穴が小さな前室へとつながっており、この空間は埋葬前にミイラを準備するために使われたと考えられている。その先にある2つの玄室からは、石棺の破片も見つかった。

発掘調査ではこのほか、陶器製のフラスコや皿、石灰岩や砂岩で作られた供物台など、多数の遺物が回収された。母親をかたどった像や、様式化された動物を表現したテラコッタ製の小さな奉納像も見つかっている。

今回の発見について、エジプト学者のハッサン・セリムはアラブ・ニュースに対し、「この遺跡から出土した遺物には、際立った芸術的特徴があります。地元の職人たちは、必ずしも古代エジプトの伝統的な様式を忠実に踏襲していたわけではありません」と語った。さらに、これらの遺物は、この地域に暮らした人々の日常生活や宗教的信仰を知る重要な手がかりになると指摘している。(翻訳:編集部)

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