森を散歩中の親子が青銅器時代の短剣を大発見! 「ありえないほど良好な」状態に専門家も驚嘆
- TEXT BY ARTNEWS JAPAN
ドイツ・テューリンゲン州グーダースレーベン村近郊の森を散歩していた親子が、青銅器時代の短剣を発見した。専門家たちは、この剣は単なる武器として製造されたものではないと見ている。

ドイツ・テューリンゲン州グーダースレーベン村近郊の森で、マイク・ベーナーと2人の幼い息子がいつものように散歩をしていると、木々の下に輝く緑がかった物体が落ちていることに気づいた。ベーナーは、最初は岩のかけらかと思ったが、拾い上げてみると古代の短剣だと分かり、即座に当局に報告。剣はワイマールのテューリンゲン州記念物保存考古学事務所に送られて調査されたと、DAILY GALAXYが伝えた。
短剣は全長約20センチ。幅広で平坦な茎を持ち、木、骨、鹿角で作られた有機的な柄にリベット留めされるよう設計されていたことから、3500年前の青銅器時代のものであることが判明した。さらに、この剣には高品質な青銅が使われている上、高い技術力で製造されていた。考古学者たちは、これが単なる武器ではなく、政治的指導者や将軍といった高い地位の象徴や儀式的な奉納品として使われていた可能性があると考えている。
考古学者たちが驚いたのは、短剣の保存状態の良さだ。同考古学事務所の地域考古学者、ダニエル・シェルクはDAILY GALAXYに、「青銅器時代の短剣がこれほど良好に保存されているのを見るのは、本当に特別なことです。通常ありえません」と証言した。これについては、剣が見つかったテューリンゲン州の北部地域が石灰岩などの水に溶解しやすい岩石で構成され、地下水などにより浸食された「カルスト地形」であることが大きい。その地形ゆえに、大雨の際に地中に埋まっていた遺物が地表に押し出されたと考えられている。
グーダースレーベン村は4年後に開村1100年を迎える準備の最中だが、この短剣の発見により、開村以前からこの場所には人々が集まり、貿易や戦争、儀式を行って暮らしていたことが示唆された。
一方、地域考古学者のシェルクは、発見者のベーナーが自分で遺物を回収せず、即座に当局に通報した行動を称賛。このような協力のおかげで遺物の価値が保たれ、保存専門家によって丁寧に扱われることが保証されたと指摘した。
短剣は現在、同考古学事務所で保存処理と用途の解明などの詳細な分析が行われている。調査が完了すると、エルリッヒの地域歴史博物館で初期ヨーロッパ文明に関する展示の一部として公開する予定だ。

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