盗難から16年、ルネサンス期の木彫が修道院へ帰還──蚤の市やオークションを転々

スペイン北部の修道院から16年前に盗まれた、16世紀の木彫レリーフが回収された。作品はマドリードの蚤の市で販売されたあとに複数の所有者や業者を転々とし、バルセロナで発見された。

16年ぶりに回収された、16世紀の木彫レリーフ。Photo: X/@policia

スペイン国家警察とカタルーニャ州警察モッソス・デスクアドラは8月4日、スペイン北部ナバラ州フィテロのサンタ・クララ修道院から16年前に盗まれた、16世紀の木彫レリーフを回収したと発表した。

スペイン紙エル・パイスによると、作品は木彫に金箔と彩色を施したレリーフで、高さ81センチ、幅45.5センチ、奥行き10センチ。13世紀のフランシスコ会修道士で、神学者や哲学者としても知られる聖ボナヴェントゥラを表している。作者は特定されていないが、ルネサンス期の彫刻家フアン・デ・アンチエタの周辺で制作されたと考えられている。

レリーフは、サンタ・クララ修道院の主祭壇に設置されていた「無原罪の聖母」の祭壇衝立を構成する一部だった。作品が盗まれたのは2010年。ナバラ州内の6つの小聖堂と2つの教会、同修道院を狙った組織的な連続盗難の一環だったという。

「サルバティエラ作戦」と名付けられた今回の捜査は、作品の現在の所有者が、バルセロナのオークションハウスで盗品と知らずにレリーフを購入したと警察に通報したことから始まった。捜査当局が売買の経路をさかのぼったところ、作品はマドリードで毎週日曜日に開かれる蚤の市「エル・ラストロ」に最初に姿を現し、複数の所有者や業者を経て、バルセロナのオークションハウスに持ち込まれていたことが判明した。

捜査員は4月下旬、バルセロナでレリーフを押収し、司法当局に報告。当局は、正当な所有者であるパンプローナ・トゥデラ大司教区への返還を決めた。そして8月4日、大司教区を代表して、フィテロの教会を管轄する主任司祭フェルミン・マシアス・アスコナに作品が引き渡された。(翻訳:編集部)

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