9歳で博物館を開いた化石少年、「世界最年少の男性キュレーター」としてギネス認定

3歳で化石に魅了され、9歳で自らの自然史博物館を開いた現在11歳の少年が、男性として世界最年少の博物館キュレーターとしてギネス世界記録に認定された。

2024年に開館したケンブリッジ自然史博物館のキュレーターを務める、アンダーソン・テイラー。Photo: Courtesy of Cambridge Natural History Museum
2024年に開館したケンブリッジ自然史博物館のキュレーターを務める、アンダーソン・テイラー。Photo: Courtesy of Cambridge Natural History Museum

イリノイ州北西部の小さな町ケンブリッジで、11歳の少年アンダーソン・テイラーが、男性として世界最年少の博物館キュレーターとしてギネス世界記録に認定された。テイラーは2024年8月10日、9歳340日のときに自らケンブリッジ自然史博物館を開館した。

テイラーが化石に関心をもち始めたのは、3歳の頃だった。恐竜の番組を観ていた彼は「化石を探しに行きたい」と思い立ち、自宅の外に出て探し始めると、実際に化石が見つかったという。この偶然の発見から古生物学への興味を深め、その後も地元ケンブリッジなどで化石を集めながら、少しずつコレクションを増やしていった。

博物館開設の構想が生まれたのは、2022年の家族旅行でスコットランドを訪れたときだった。現地で立ち寄ったスタフィン恐竜博物館に影響を受け、自分も博物館を開きたいと考えるようになったという。

その後、テイラーは7歳の頃から、集めた化石を収蔵するとともに、自然界について人々に伝える場をつくろうと、本格的に博物館の計画を進め始めた。町の行政担当者らと交渉を重ね、中心街の建物を活用する道を確保した。さらに複数回のプレゼンテーションを経て市から助成金を獲得し、プロジェクトの初期資金に充てた。その後、クラウドファンディングサイト「GoFundMe」でも資金を募り、家族とともに建物を購入したという。

開館当初の様子について、テイラーは「最初は展示ケース1つから始まって、かなり寂しい感じでした」と振り返る。それから2年で展示ケースは十数台にまで増えた。地域住民から資料の寄贈も相次ぎ、これまでに数百人の来館者を迎えている。

博物館には、恐竜の卵やアンモナイトの殻、先住民の槍先や手斧、剥製動物など、約1000点が収蔵されている。なかでもテイラーが特に気に入っているのが、オパール化した恐竜の骨とマストドンの大腿骨だ。マストドンは、現代のゾウに近縁な絶滅動物マストドンの化石で、イリノイ州アトキンソンで発見されたもので、1人で持ち運ぶのがやっとというほどの大きさだったという。一方、来館者から特に人気を博しているのが、イリノイ州の州化石トゥリモンストゥルムで、同館では3体を展示している。

テイラーは展示物について自ら調べ、来館者や学校の生徒たちにその歴史的背景を説明できるよう努めているという。こうした知識と情熱は、ほかの博物館関係者からも評価されている。アイオワ州マスカティンにある国立真珠ボタン博物館長を務めるダスティン・ジョイは、「アンダーソンは非常に博識で、自分の専門分野に対する熱意にあふれています」とHyperallergicに語った

中学校進学を控えた現在、テイラーは学校生活に合わせて博物館の開館時間を調整している。それでも、博物館をさらに充実させ、訪れる人に自然史の魅力を伝えたいという思いは変わらない。今後について、彼はこう語る。

「建物を外側に増築して、新しいセクションをまるごと作ることになるかもしれません。訪れた人には、これまで知らなかったことをもっと知ってもらいたいです。そしていつか、自分自身の博物館を開いてみようと思ってもらえればうれしいです」

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