日本から17ギャラリーが参加:シンガポールの国際的アートフェア、アートSGが出展リストを発表
2023年1月11日から15日までシンガポールで開催される国際的なアートフェア、アートSG (ART SG) に出展するギャラリーが発表された。30か国から150以上のギャラリーがマリーナベイサンズ・エクスポ&コンベンションセンターに集結する。
出展リストには、Gagosian(ガゴシアン)、 Pace(ペース)、White Cube(ホワイトキューブ)、Thaddaeus Ropac(タデウス・ロパック)といった世界を代表するメガギャラリーが名を連ね、日本からはOta Fine Arts(オオタ・ファインアーツ)、Shibunkaku(思文閣)、Taka Ishii Gallery(タカ・イシイギャラリー)、SCAI THE BATHHOUSE(スカイ・ザ・バスハウス)など幅広いジャンルでのギャラリーが出展。六本木にも構えるPerrotin(ペロタン)や、ロッカクアヤコの展示を行うKÖNIG GALERIE(ケーニッヒギャラリー)など、アジア圏に支店を持つギャラリーの参加にも注目したい。
アートSGは、先日開催が発表された東京現代(Tokyo Gendai)と同じアート・アセンブリー(The Art Assembly)が企画しているフェアということもあり、東京現代と似たブース分けがなされている。メインとなる「ギャラリーセクション」、新進、中堅作家を展示する「フォーカスセクション」、設立6年以内のギャラリーが出展する「フューチャーセクション」、AR、VR、NFTといったデジタルアートを展示する「リフレームセクション」の4種類だ。日本からはArt Front Gallery (アート・フロントギャラリー)KOSAKU KANECHIKA (コウサク・カネチカ)、Yutaka Kikutake Gallery(ユタカ・キクタケギャラリー)がフォーカスセクションから出展予定である。
「東南アジアで最大規模のアートフェアとなるアートSGの開催は、アジア諸国の文化的価値を決定づける瞬間となり、シンガポールにスポットライトを当てるでしょう。出展者リストの規模と質の高さから、アジア圏のアート市場がいかに重要視されているかは見て取れます」とアートSGの共同設立者であるマグナス・レンフリューは意気込む。
アートSGの開催は2018年から計画されていた。アートバーゼルの親会社であるMCHグループからの援助により2019年11月の開催を予定していたが、同社CEOの辞任により中止を余儀なくされた。こうした資金面の問題や新型コロナの影響により延期を繰り返していたアートSGであったが、MCHグループからの再出資やパンデミックの収束を受け、2023年、ついに開催する運びとなった。
アートSGのディレクターであるシュイン・ヤンは「アートSGの開催により、世界のアートシーンの中でシンガポールが優れた文化の場であることを示すことになるでしょう」と話す。「アートSGを通じて、世界の名だたるコレクターやアート関係者がシンガポールをはじめとするアジア圏を体験してもらう。そして新たなコレクター層が多様なアートを身近に感じてもらえる機会になるでしょう」と締めくくった。
これまでアジアのアートシーンをけん引してきたアートバーゼル香港と、今年9月、新たに開催が決まったフリーズソウル、来年開催されるアートSG、そして東京現代。これらの大型アートフェアが、今後競い合いながらアジア地域のアート市場を活性化させていくことは間違いないだろう。(翻訳:鈴木篤史)
アートSGの出展者リストは以下の通り。
ギャラリーセクション
39+ Art Space(シンガポール)
A Lighthouse called Kanata(東京)
Aicon Art(ニューヨーク)
Alisan Fine Arts(香港)
Almine Rech (パリ、ブリュッセル、ロンドン、ニューヨーク、上海)
Annely Juda Fine Art(ロンドン)
Arario Gallery (ソウル、上海、チョナン)
Art Seasons (シンガポール、北京)
Axel Vervoordt Gallery (アントワープ、香港)
BANK (上海)
Cardi Gallery(ミラノ、ロンドン)
de Sarthe(香港、アリゾナ、北京)
Dirimart(イスタンブール)
Don Gallery(上海)
Edward Tyler Nahem(ニューヨーク)
Eric Firestone Gallery (ニューヨーク、イーストハンプトン)
ESLITE GALLERY(台北)
Esther Schipper(ベルリン)
Flowers Gallery(ロンドン、ニューヨーク、香港)
FOST Gallery(シンガポール)
Gagosian(ニューヨーク、ビバリーヒルズ、ロンドン、パリ、ジュネーブ、バーゼル、グシュタード、ローマ、アテネ、香港)
Gajah Gallery(シンガポール、ジョグジャカルタ)
Galería Casado Santapau(マドリード)
Galería Cayón(マドリード、マヨルカ、マニラ)
Galeria Plan B(ベルリン、クルジュ=ナポカ)
Galerie du Monde(香港)
Galerie Eva Presenhuber(チューリッヒ、ニューヨーク、ウィーン)
Galerie Forsblom(ヘルシンキ)
Galerie Gisela Capitain(ケルン、ベルリン)
Galerie Jocelyn Wolff(パリ)
Galerie Karsten Greve(ケルン、パリ、サンモリッツ)
Galerie Knoell(バーゼル)
Galerie Nagel Draxler(ベルリン、ケルン、ミュンヘン)
Galerie Vazieux(パリ)
GALLERIA CONTINUA(サン・ジミニャーノ、北京、レムーラン、ハバナ、ローマ、サンパウロ、パリ)
Galleria d’Arte Maggiore g.a.m.(ボローニャ、ミラノ、パリ)
Gallery Baton(ソウル)
Gallery Espace(ニューデリー)
Gallery Hyundai(ソウル、ニューヨーク)
GALLERY TARGET(東京)
Gallery Vacancy(上海)
Gana Art(ソウル、プサン)
Gladstone Gallery(ニューヨーク、ブリュッセル、ソウル、ロサンゼルス)
Goodman Gallery(ヨハネスブルク、ケープタウン、ロンドン)
Hive Center for Contemporary Art(北京)
Ingleby(エディンバラ)
Ink Studio(北京)
iPreciation(シンガポール)
Johyun Gallery(プサン、ソウル)
Josh Lilley(ロンドン)
Kavi Gupta(シカゴ)
KÖNIG GALERIE(ベルリン、ロンドン、ソウル、ウィーン)
KOTARO NUKAGA(東京)
Kwai Fung Hin Art Gallery(香港)
Larkin Erdmann(チューリッヒ)
LATITUDE 28(ニューデリー)
Lehmann Maupin(ニューヨーク、香港、ソウル、ロンドン)
LGDR(ニューヨーク、香港、パリ、ロンドン)
Liang Gallery(台北)
MAKI Gallery(東京)
Matthew Liu Fine Arts(上海)
Meyer Riegger(ベルリン、カールスルーエ、バーゼル)
Michael Ku Gallery(台北)
Miles McEnery Gallery(ニューヨーク)
Mizuma Gallery(シンガポール、東京)
neugerriemschneider(北京)
New Art Centre(ソールズベリー)
ONE AND J. Gallery(ソウル)
Ota Fine Arts(東京、シンガポール、上海)
Over the Influence(香港、ロサンゼルス、バンコク)
P.P.O.W(ニューヨーク)
Pace Gallery(ニューヨーク、ロンドン、香港、パロアルト、ジュネーブ、ソウル、イーストハンプトン、パームビーチ)
Pearl Lam Galleries(香港、上海)
Peres Projects(ベルリン、ソウル、ミラノ)
Perrotin(香港、ソウル、東京、上海、パリ、ドバイ、ニューヨーク)
Pi Artworks(ロンドン、イスタンブール)
Richard Koh Fine Art(クアラルンプール、シンガポール、バンコク)
Sadie Coles HQ(ロンドン)
Sakshi Gallery(ムンバイ)
SCAI THE BATHHOUSE(東京)
ShanghART Gallery(上海、北京、シンガポール)
Shibunkaku(京都、東京)
ShugoArts(東京)
Sies + Höke(デュッセルドルフ)
Skarstedt(ニューヨーク、ロンドン、パリ、イーストハンプトン)
SPURS Gallery(北京)
Stephen Friedman Gallery(ロンドン)
STPI(シンガポール)
Sullivan+Strumpf(シドニー、シンガポール)
Sundaram Tagore Gallery(ニューヨーク、シンガポール、ロンドン)
Taka Ishii Gallery(東京)
Tang Contemporary Art(北京、香港、バンコク、ソウル)
TEMPLON(パリ、ブリュッセル)
Thaddaeus Ropac(ロンドン、パリ、ザルツブルグ、ソウル)
Tina Keng Gallery(台北)
TKG+(台北)
Tomio Koyama Gallery(東京)
Vadehra Art Gallery(ニューデリー)
Victoria Miro(ロンドン、ヴェネチア)
Vigo(ロンドン)
Wada Fine Arts Y++(東京)
Waddington Custot(ロンドン)
White Cube(ロンドン、香港、ニューヨーク、パリ)
Whitestone Gallery(香港、台北、東京、軽井沢)
Xavier Hufkens(ブリュッセル)
Yavuz Gallery(シンガポール、シドニー)
Yoshiaki Inoue Gallery(大阪)
Zilberman(イスタンブール、ベルリン)
フォーカスセクション
albertz benda(ニューヨーク、ロサンゼルス)
Art Front Gallery(東京)
artcommune gallery(シンガポール)
Artinformal(マニラ)
Beyond Gallery(台北)
Carl Kosty l(ロンドン、ストックホルム、ミラノ)
Chambers Fine Art(ニューヨーク)
Galerie Urs Meile(北京、ルツェルン)
Galerie Zink(ヴァルトキルヒェン)
Harper’s(ニューヨーク、イーストハンプトン、ロサンゼルス)
HdM GALLERY(北京、ロンドン)
ISA Art and Design(ジャカルタ、ジョグジャカルタ)
Jack Bell Gallery(ロンドン、シドニー)
Klemm’s(ベルリン)
KOSAKU KANECHIKA(東京)
Kristin Hjellegjerde Gallery(ロンドン、ベルリン、ネヴルンハウン)
Kukje Gallery(ソウル、プサン)
Lawang Wangi Creative Space(バンドン)
MadeIn Gallery(上海)
MAKASIINI CONTEMPORARY(トゥルク)
Make Room Gallery(ロサンゼルス)
Nicolas Krupp(バーゼル)
Ode to Art(シンガポール)
Richard Saltoun Gallery(ロンドン、ローマ)
SAC Gallery(バンコク)
Shrine Empire(ニューデリー)
Starkwhite(オークランド、クイーンズタウン)
STATION(メルボルン、シドニー)
The Columns Gallery(ソウル、シンガポール)
The Drawing Room(マニラ)
Unit London(ロンドン)
Various Small Fires(ロサンゼルス、ソウル、ダラス)
Vin Gallery(ホーチミン)
Workplace(ロンドン)
Yeo Workshop(シンガポール)
Yutaka Kikutake Gallery(東京)
フューチャーセクション
1PROJECTS(バンコク)
856G / Tropical Futures Institute(セブ)
Art Porters(シンガポール)
Capsule Shanghai(上海)
CHRISTINE PARK GALLERY(ニューヨーク、上海)
Cuturi Gallery(シンガポール)
Galerie Julien Cadet(パリ)
Linseed Projects(上海)
Nunu Fine Art(台北)
P21(ソウル)
Tabula Rasa Gallery(北京、ロンドン)
Warin Lab Contemporary(バンコク)
リフレームセクション
bitforms gallery(ニューヨーク、サンフランシスコ)
GAZELL.iO(ロンドン)
Gallery Hyundai(ソウル、ニューヨーク)
Galerie Nagel Draxler(ベルリン、ケルン、ミュンヘン)
Kate Vass Galerie(チューリッヒ)
The Columns Gallery(ソウル、シンガポール)
Vanguard Gallery(上海)
Institut / Unit London(ロンドン)
※本記事は、米国版ARTnewsに2022年6月14日に掲載されました。元記事はこちら。