ルイーズ&レナード・リッジオ(Louise and Leonard Riggio)
拠点:アメリカ・ニューヨーク、ニューヨーク州ブリッジハンプトン
職業:小売業
収集分野:近現代アート
生粋のニューヨーカーであるレナード・リッジオは、書店チェーンのバーンズ&ノーブルの創設者だ。彼はディア・アート財団の主要なパトロンで、2003年には現代美術館ディア・ビーコンの設立に数百万ドルを寄付している。
この20年間、リッジオと妻のルイーズは、戦後美術や現代アートの優れた作品を集めてきた。ニューヨーク・ロングアイランドのブリッジハンプトンにある自宅には数々の作品が飾られているが、特に、前庭に設置されたリチャード・セラの彫刻《Sidewinder》(1999)は圧巻で、グーグルアースから見ることができるほどの巨大さだ。そのほかにも、ウィレム・デ・クーニングの巨大なブロンズ彫刻《Seated Woman》(1969-81)やマーク・ディ・スヴェロの《Caramba》(1984-90)などがある。
「アートを買うときは、視覚より触覚で決めるのが好きだ。収集したアーティストの作品には、私を惹きつけるある種の手触りがある」とリッジオは2016年にUS版ARTnewsに語っている。そのコレクションには、ロイ・リキテンスタイン、エド・ルシェ、ドナルド・ジャッド、チャック・クローズ、ウォルター・デ・マリアの革新的な作品や、イタリアのアルテ・ポーヴェラなど国際的な芸術運動の作品も数多く含まれている。
2016年にバーンズ&ノーブルの取締役を退任することを発表した後、リッジオはこう語った。「これからは、パブリックアートについてもっと考える時間を取りたい。ロスコ・チャペルやノグチ・ミュージアムのような施設に寄贈できる作品を選んでいこうと思う」