写真界の風雲児、タイラー・ミッチェルがウフィツィ美術館でフェラガモの最新キャンペーンを撮影!
2018年にアフリカ系アメリカ人フォトグラファーとして初めて、かつ史上最年少の若さでUS版『VOGUE』の表紙を撮影し、世界的注目を集めたタイラー・ミッチェルが、フェラガモの最新キャンペーンで、イタリアのウフィツィ美術館とコラボレーションした。
イタリアのファッションブランド、フェラガモは、2023年秋冬コレクションのキャンペーンにフォトグラファーのタイラー・ミッチェルを起用し、フィレンツェにあるウフィツィ美術館で撮影を行った。
2022年3月にブランドの新クリエイティブディレクターに就任したマクシミリアン・デイヴィスは、イギリス・マンチェスター生まれ。今回お披露目されたキャンペーンで、デイヴィスとミッチェルが注目したのは、ウフィツィ美術館が所蔵するサンドロ・ボッティチェリの《サン・マルティーノ・アッラ・スカラの受胎告知》(1481)やピエロ・デッラ・フランチェスカの《フェデリコ・ダ・モンテフェルトロとバッティスタ・スフォルツァの二部作》(1467-72)など、15世紀と16世紀のイタリア絵画。これらのプリントを背景にデイヴィスのクリエーションに身を包んだモデルたちをフィーチャーしたルネッサンス風のビジュアルを制作した。
ミッチェルは2018年、ビヨンセを迎えたUS版『VOGUE』の表紙を、アフリカ系アメリカ人フォトグラファーとして初めて、かつ、同誌史上最年少となる23歳の若さで撮り下ろし、世界に一躍その名を知らしめた(この作品は翌年、スミソニアン博物館に収蔵された)。その後、2019年にアムステルダムのFoam写真美術館で自身初となる個展「I Can Make You Feel Good」を開催し、2020年にはジャック・シェインマン・ギャラリーへの所属も決まった。
ファッションとアートの間にある境界を軽やかに飛び越え、両業界における多様性という意味でも、既存の枠組みを打破し続けてきたミッチェル。2021年に行われたArt in Americaのインタビューで彼は、映画制作のバックグラウンドをアートやコマーシャルワークにも活かしていると語り、自身の役割はむしろ「監督」であると語っている。
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