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ジェフ・クーンズの「バルーン・ドッグ」と楽しく英語学習!子どもの読み書き向上を目指す企業とコラボしたカードゲームが発売

子ども向けの知育ゲームを開発する非営利のスタートアップ、クレバー・ヌードルは、アーティスト、ジェフ・クーンズとのパートナーシップによる最新作のカードゲーム「Popped!」を4月30日に発売した。

ジェフ・クーンズと、最新作のカードゲーム「Popped!」。Photo: David Abel Photography LLC

ジェフ・クーンズとクレバー・ヌードルのコラボレーションによるカードゲーム「Popped!」は、クーンズの代表作「バルーン・ドッグ」をメインビジュアルに採用し、現代アートに親しみながら、読み書きの勉強を没入型の学習体験に変えるよう設計されている。プレイヤーは順番にカードを1枚引き、そこに書かれた単語の子音と母音を一つずつ正確に読み上げることに成功すると、カードを貰える。カードを一番多く持っていたプレイヤーが優勝で、カードの中には3枚引くことができるボーナスカードや、逆に没収されるカードがあり、それらの要素がゲームを盛り上げる。

プレスリリースの中で、クレバー・ヌードルの創設者兼最高経営責任者であるジャクリーン・デイヴィスは、読み方を学ぶことの「負担」を軽減し、親と子両方に楽しい経験を提供することをゲームの使命として掲げている。また、「(このカードゲームは)文字が認識されるまでに至る科学的な仕組みに基づいており、読み書きに関連する子どもの複雑な認知機能を掘り下げた、証拠に基づいたアプローチを採用しています」とデイヴィスは言う。

デイヴィスは、国会議員の首席補佐官を務めていた1990年代後半にクーンズと出会っている。2人は一緒に、誘拐や性的虐待の被害に遭った子どもたちに焦点を当てた子どもの人権保護プロジェクトに取り組んだ。その活動がきっかけとなり、クーンズは児童保護団体「National Center for Missing and Exploited Children」と、何十年にもわたって仕事をするようになる。

クーンズはUS版ARTnewsの電話インタビューにこう答えた。

 「私は読んで書く力は本当に重要だと信じています。ジャクリーンと共にこのゲームを創り上げたことで、芸術の力をもたらすだけでなく、ワクワク感や明るい未来を思い描く力、そして読むことの楽しさを子どもたちに与えるいい経験になりました」

「Popped!」は29ドル(4800円)で、4月30日(アメリカ現地時間)にクレバー・ヌードルのウェブサイトで先行発売された。また、5月1日には、クーンズのサイン入り「Popped!」を、先着10人に1000ドル(1万6000円)で販売している。5月14日からはアマゾンでも取り扱われる予定だ。(翻訳:編集部)

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