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今度はキャサリン皇太子妃! 英雑誌の表紙を飾った肖像画に「冗談でしょ!?」とアンチコメントが殺到

世界に激震が走ったチャールズ国王の肖像画に続き、イギリスのファッション&ライフスタイル誌の表紙を飾ったキャサリン皇太子妃の肖像画が世間を騒がせている。キャサリン妃は今年3月にがんを公表し、療養中。現時点で公務に復帰する予定はないと報じられている。

タトラー誌7月号の表紙に掲載されたキャサリン皇太子妃の肖像画。Courtesy of Tatler Magazine

イギリスのファッション&ライフスタイル誌『タトラー』が、最新号となる2024年7月号の表紙をインスタグラムで公開した。表紙を飾ったのはキャサリン皇太子妃の肖像画で、イギリス系ザンビア人アーティストのハンナ・アゾー(Hannah Uzor)による作品。タトラー誌がロイヤルファミリーの肖像画を表紙に採用するのは、過去3年間で3度目となる。

最初は2022年、エリザベス女王の在位70周年を記念するプラチナ・ジュビリーの際に、ナイジェリア人アーティストのオルウォレ・オモフェミ(Oluwole Omofemi)が女王の肖像画を描いた。そして2度目は、トリニダードのアーティスト、サラ・ナイト(Sarah Knight)による、戴冠したばかりのチャールズ国王の肖像画だった。

これら2つの肖像画がきっかけとなり今年設立されたのが、アコジェ・レジデンシーとアコジェ・ギャラリーだ。これはイギリスのスターラグビー選手、マロ・イトジェと彼のビジネスパートナーであるハリル・アカーが、チャールズ国王の「より持続可能な世界のためのコミュニティを創造する」という理念を具現化するための様々な活動を展開しているキング財団(旧プリンス財団)と共同で設立したもの。レジデンシープログラムでは、アフリカ系、カリブ系、ディアスポラ系のアーティストを、キング財団が保存・運営するスコットランドにある美しい邸宅、ダンフリーズ・ハウスに招き、芸術的実践に集中できる機会を提供している。今回のキャサリン皇太子妃の肖像画も、アコジェ・ギャラリーがかかわっていると見られる。

さて、キャサリン皇太子妃の肖像画に対するネット上の反応はどうだったのだろう? つい先日世界を震えさせたチャールズ国王の最初の公式肖像画に対する反応に比べればまだマシかもしれないが、お世辞にも良いとは言えない。タトラー誌のインスタグラムのコメント欄には、「この肖像画はひどい。世の中にはもっと素晴らしいアーティストがたくさんいる」「プリンセス・オブ・ウェールズの美しさとエレガンスをまったく表現できていない」「ジョークでしょ?」「8歳の娘の方がまだ上手」「プロの仕事とは思えない」などといった否定的なコメントがずらりと並んでいる。


ファッション業界のコピー疑惑などを告発してきたインスタグラムアカウント、@diet_pradaによると、この肖像画でブルーを背景に描かれたキャサリン皇太子妃が着ているのは、2023年11月にバッキンガム宮殿で行われた南アフリカ大統領のための国賓晩餐会で皇太子妃がまとったジェニー・パッカムによるケープドレスだ。アゾーはタトラー誌のインタビューで、キャサリン皇太子妃に憧れを抱いていると話し、こう続けている。

「彼女はこの役割のために生まれてきたような人。その威厳、優雅さ、そして気品は生まれ持ってのものなのです」

ただ残念ながら、ソーシャルメディア上でウゾーに同意する人はあまり多くなさそうだ。

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