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10月開幕のバンコク・アート・ビエンナーレが45組の参加アーティストや多様なプログラムを発表!

タイ・バンコク市内を舞台に繰り広げられる芸術祭、第4回バンコク・アート・ビエンナーレが2024年10月25日に開幕する(2025年2月25日まで)。このほど、参加アーティストやパフォーマンスプログラムなどの詳細が明らかになった。

チェ・ジョンファ《Dandelion》(2018) Photo: Courtesy of The Artist and Bangkok Art BiennaleI

第4回バンコク・アート・ビエンナーレが、タイ・バンコク市内を舞台に2024年10月25日から2025年2月25日まで開催される。この度、同ビエンナーレは参加アーティストやパフォーマンスプログラムなどの詳細を発表した。

2018年にスタートした同ビエンナーレのキュレーターチームを率いるのは、最高責任者とアーティスティック・ディレクターを務めるアピナン・ポーサヤーナンだ。今年のテーマは「Nurture Gaia(ガイアを育む)」。地球は生命を維持する生き物であるというガイア仮説に注目し、気候変動、パンデミック、戦争、環境破壊が進む中、地球と一体である人類はもはや生き残れないという危機意識から、それらの諸問題をテーマに制作する作家を集めた。

ワット・アルン、ワット・ポー、ワット・プラヨーンといった3つの歴史的建造物を含めた市内9カ所に、28カ国から集まった45組の作品が展示される。そのうちの約25%が初公開だ。参加アーティストは、2019年に東京オペラシティ アートギャラリーで回顧展を開催し、ニューヨーク近代美術館(MoMA)にも作品収蔵されているフランス出身でニューヨーク在住のマルチメディア・アーティスト、カミーユ・アンロ、現代の様々な社会問題を映像、写真、パフォーマンスなどで表現するアルジェリア系フランス人作家のアデル・アブデスメッド、東南アジアのプランテーションにおける思索的な物語をテーマに作品制作するプリアゲータ・ディア、今年のヴェネチア・ビエンナーレでスイス代表作家として参加中のゲレイロ・ド・ディビーノ・アモールら。日本でも十和田市現代美術館の《フラワー・ホース》(2008)など、数多くのパブリック・アートで知られる韓国の彫刻家、チェ・ジョンファは様々な会場をまたいで展開する。また、ルイーズ・ブルジョワヨーゼフ・ボイスといった巨匠の作品も展示される予定だ。

日本人作家は、雲やヤドカリ、ビーバーなど、気候や動物との協業で作品制作するAKI INOMATA、絵画における身体性と現代の視覚表現との関係を探求するインドネシア在住の今津景とインドネシア人彫刻家バグス・パンデガ、自然や生物と関わり、制作過程とその結果を、ビデオインスタレーションとして表現する山下麻衣 + 小林直人。

会期中には、エコロジーをテーマに創作を行うイギリスのパフォーマンス・アーティスト、キラ・オライリーによるパフォーマンスや、マリーナ・アブラモヴィッチに師事し、パフォーマンスから映像や写真作品を制作するアマンダ・クーガンによる聴覚障害者コミュニティについての演劇作品の上演なども予定されている。(翻訳:編集部)

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