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【AI × アート・トークイベント開催】AIを自ら開発するアーティスト、岸裕真とARTnews JAPANによるトークセッションを開催! これからのアートとAIの関係とは?

AIはアートのクリエイティビティやビジネスをどう拡げるのか? ARTnews JAPANは、アーティスト・岸裕真をゲストにその可能性を探るトークセッションを11月11月(月)に開催する。自らチューニングしたAIと自身による共同制作を「エイリアン的主体(Alien Exsistance)による制作」と名付け、作品のディテールづくりや展覧会のキュレーションに介在させる岸。彼が考えるAIと人間、そしてアートの関係とは?

岸裕真《The Meal on the Last Day of Mankind》。Curation: MaryGPT/Photo: Yunosuke Nakayama

人工知能(AI)は、クリエイティブとビジネスの両面でアート界にも浸透しつつある。

アメリカのアートスクールでは、AIに関するカリキュラムが続々と新設され、美術品の保存修復にAIを用いる国際共同プロジェクトも進行中だ。芸術作品の査定サービスから考古学研究、はたまた辛口評論家を「蘇らせる」プロジェクトまで、世界のアート業界ではAIという技術の汎用性の高さを示すような多様な活用法が実践されている。アート業界のどこにいようと、もはやAIと無関係でいることは難しそうだ。

でも、おそらく最も人々の関心を惹きつけているのは、この技術が表現の可能性をどう拡げるかだろう。アーティストはAIとどう付き合っていけるのか。アートを扱う事業者、アーティストの卵たちがいま知っておくべき、考えるべき論点とは?

そんなAIとアートの関係を広く考えるトークセッション「AIがひらくアートの可能性/アートがひらくAIの可能性」を、11月11日(月)に開催する。登壇者はAIを使いデータドリブンなデジタル作品や彫刻を制作する岸裕真だ。

岸はイギリスの作家メアリー・シェリーの代表作『フランケンシュタイン』を使って自らチューニングした自然言語処理モデル「MaryGPT」(通称:メアリー)を制作に活用している。

といっても、ただAIに画像を生成させているわけではない。岸は展覧会全体のコンセプトづくりや作品のディテール、キュレーションなど、制作のいたるところにメアリーを介在させ、ともにひとつの展示や作品をつくりあげているのだ。

7万脚の椅子の3Dデータを収集し、形状をAIに学習させて制作された岸裕真の《big chair》。Photo: Yunosuke Nakayama

岸は自身とメアリーをセットで「エイリアン的主体(Alien Exsistance)」と呼び、その共同制作を通じて、人間が当たり前のように主役とされる現在の世界への疑問を投げかける。

以前、岸はインタビューでこう語った。「ぼくには肉体はあるけどAIのような知能をもっていない。一方のAIには肉体がない。だからぼくが肉体的な機能をAIに提供し、AIと重なり合うことで、人間にはないエイリアン的な思考回路をもつAI、すなわちエイリアン的な新しい主体が立ち上がるのではないか。そうすることで、作品や人間の主体性を取り外せるのではないかと考えています」

岸をゲストに迎えた今回のトークセッションでは、アート業界で進むAI活用の最新事例を追いながら、アーティストの視点から見たAIの可能性について議論する。

なお、今回のトークセッションは全国の書店3000店が参加して読書の秋を盛り上げるイベントシリーズ『BOOK MEETS NEXT2024』の一環として開催されるもの。AIとアートの文脈を考えるうえで必読の書籍も紹介する。

「AIがひらくアートの可能性/アートがひらくAIの可能性」
日時:11月11日(月)
時間:19:30〜21:00(19:00開場)
会場:廣瀬與兵衛商店(東京都千代田区神田錦町3丁目17 廣瀬ビル1F)
登壇者:岸裕真(アーティスト)、名古摩耶(「ARTnews JAPAN」編集長)
参加費:5,000円
※ トークセッションのあとに懇親会がございます。
※ ドリンク飲み放題(アルコール、ソフトドリンク)。

お申し込みはこちら

岸裕真|きし・ゆうま
1993年生まれ。アーティスト。AIを用いてデータドリブンなデジタル作品や絵画・彫刻・インスタレーションを制作。主に西洋とアジアの美術史の規範からモチーフやシンボルを借用し、美学の歴史に対する我々の認識を歪めるような作品を手がける。岸の作品は見る者の自己意識の一瞬のズレを呼び起こし、「今とここ」の間にあるリミナルな空間を作り出す。主な個展に、「The Frankenstein Papers」(2023, DIESEL ART GALLERY, 東京)、「Imaginary Bones」(2021, √K Contemporary, 東京)、参加企画展に「DXP2」(2024, 金沢21世紀美術館, 金沢)、「ATAMI ART GRANT 2022」(2022, 熱海市)、受賞歴に「CAF賞2023ファイナリスト」など。

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