ICEによる発砲事件を受け、ミネアポリスで緊張高まる──主要文化機関が相次ぎ休館

米ミネソタ州ミネアポリスで発生した米移民税関捜査局(ICE)による発砲事件を受け、市内では抗議デモが拡大している。事件現場から数ブロック内にあるミネアポリス美術館をはじめ、多くの文化機関がこのデモを支持する形で休館を発表した。

Demonstrators participate in a rally and march during an "ICE Out” day of protest on January 23, 2026 in Minneapolis, Minnesota.
2026年1月23日、ミネソタ州ミネアポリスでICEに対する抗議デモに参加する人々。Photo: Getty Images

ミネソタ州ミネアポリス市を代表する美術館であるミネアポリス美術館(MIA)は、ここ数週間にわたり同州内で実施されてきたアメリカ合衆国移民税関捜査局(ICE)の取締活動に抗議する全州規模のデモ「Day of Truth and Freedom」を支持するとして、1月23日(金)に休館措置をとった。しかし、24日(土)に起きた国境警備隊員による射殺事件を受け、25日(日)も休館を発表。その理由を、「職員および来館者の安全を確保するため」とインスタグラムに投稿した。同市内の多くの文化機関が同様の対応をとっている。

ミネアポリスでは24日、国境警備隊員が37歳の集中治療室(ICU)看護師、アレックス・ジェフリー・プレッティを射殺する事件が発生した。連邦当局は、この事件について、隊員は正当防衛として発砲したと説明。国土安全保障長官のクリスティ・ノームは、プレッティが「9ミリ口径の半自動拳銃を携えて国境警備隊員に接近し」、隊員らが「武装解除を試みたところ、彼が激しく抵抗した」と説明している。

しかし、SNS上にはノームの説明とは異なる内容を示す複数の目撃動画が投稿されており、これが市内の緊張をさらに高める結果となった。それらの動画では、連邦職員に突き飛ばされた人物を助けようとするプレッティの姿が確認できる。その後、6人以上の職員がプレッティを取り押さえ、発砲に至っている。また、少なくとも1本の動画では、発砲前に連邦職員がプレッティから銃を取り上げるように見える場面も映っている。

発砲事件が起きたのはニコレット・アベニューと26番通りの交差点で、MIAからは数ブロックの距離にあたる。美術館は土曜日には開館していたが、事件の一報を受けて早期閉館を決定した。インスタグラムに投稿された声明を通じて、同館は、「地域で進行中の事案を受け、本日は早く閉館することを決定しました。来館者、職員、そしてコミュニティの安全が最優先事項です」と説明していた。

from ARTnews

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