24時間で完売! 大英博物館《バイユーのタペストリー》展チケット、1日販売額が過去最高を記録
今秋、大英博物館で展示される《バイユーのタペストリー》の観覧チケットが、発売からわずか24時間あまりで完売した。同博物館によると、1日の販売額として同館史上最大の約5億4000万円を記録したという。

ロンドンの大英博物館が、ほぼ1000年ぶりにイギリスに里帰りする《バイユーのタペストリー》の展覧会を9月10日から来年7月11日まで開催する。その第1回目の観覧チケット販売が7月1日に始まったが、英テレグラフ紙などによると、購入を求めるアクセスが殺到して24時間あまりで完売。売上高は250万ポンド(約5億4000万円)を超え、同館の1日の販売額として過去最高を記録した。
1066年のノルマン・コンクエスト(ノルマン人によるイングランド征服)を描いた刺繍作品《バイユーのタペストリー》は、1070年代にイングランドで制作された。全長約70メートルにも及ぶこの作品には58の場面が精緻に描かれており、それぞれの場面は亜麻布に色付きの羊毛糸で刺繍されている。同作品はフランス・ノルマンディーにあるバイユー美術館の所蔵品で、同館が大規模修復で休館する間に貸し出される。
9月から12月までの期間のチケットは、7月1日の午前10時(英国夏時間)に一般発売が開始された。しかし、午後には待機列が8万人を超え、一時は待ち時間が最大9時間に達した。翌日さらに4万人が殺到したが、チケットは完売。今回の第1回販売での入手を逃した観覧希望者は、10月と1月に行われる予定の2027年分発売時に再トライすることになる。
料金は、ピーク時の大人1人が33ポンド(約7000円)、オフピーク時は大人1人27ポンド(約5800円)と、ノルマンディーの美術館の3倍を超える額に設定されている。これについて大英博物館のニコラス・カリナン館長は、7月1日に放送されたBBCラジオ4の番組「Today」で、「慈善事業として開催するには費用があまりにも多額なので、その費用を回収する必要があります」と述べている。なお、16歳未満は常設展と同じく無料で入場できる。
昨年、貸し出しが発表されて以来、フランスの文化遺産保護団体は、輸送で繊細なタペストリーが損傷する恐れがあるとの懸念を表明している。しかし、テレグラフ紙の報道によると、作品が輸送中にさらされる振動の影響を評価する試験が2回実施され、いずれも問題がなかったという。
《バイユーのタペストリー》はユーロトンネルのフランス側入り口まで陸送され、列車に積み込まれた後、修復専門家と警備員のみが乗車してロンドンへの最終区間を移動する。また、英仏海峡の両側で警察による警護が行われる予定だ。(翻訳:石井佳子)
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