建築家・石上純也が第1回「バラガン賞」を受賞。ボッテガ・ヴェネタがメキシコで祝賀イベントを開催
建築家・石上純也が、建築の可能性を切り拓く人物を顕彰する国際建築賞「バラガン賞」の初代受賞者に選ばれた。10月9日には、ルイス・バラガンが手がけたメキシコシティの歴史的建築「ラ・クアドラ」で授賞式が開催され、ボッテガ・ヴェネタが受賞を祝う記念ランチを共催した。

建築家の石上純也が、新たに創設された国際建築賞「バラガン賞(The Barragán Prize)」の第1回受賞者に選ばれた。10月9日、メキシコシティにあるルイス・バラガン建築「ラ・クアドラ(La Cuadra)」で授賞式が開催され、イタリアのラグジュアリーブランド、ボッテガ・ヴェネタが受賞を祝うランチイベントを共催した。
バラガン賞は、メキシコ人建築家として唯一プリツカー賞を受賞したルイス・バラガンの名を冠した国際建築賞。既成概念にとらわれず、建築の可能性を拡張し、人々の暮らしや世界との関わり方に新たな視点をもたらす人物を顕彰することを目的としている。
初回の会場となったラ・クアドラは、バラガンが1960年代後半に設計した邸宅兼厩舎で、20世紀メキシコ建築を代表する作品のひとつ。光や色彩、水、庭園を巧みに取り込み、建築と自然の関係を探究したバラガンの思想を体現する場所だ。
一方、今回初代受賞者に選ばれた石上もまた、建築と自然の関係を独自の視点から問い直してきた建築家だ。東京藝術大学大学院修了後、妹島和世建築設計事務所を経て、2004年に自身の建築設計事務所を設立した。
代表作のひとつである神奈川工科大学の《KAIT工房》(2008年)では、林立する細い柱によって、建物の内部に森のような空間を創出。栃木県那須町の《水庭》(2018年)では、318本の樹木を移植し、160の池を配置することで、自然と人工の境界を曖昧にする風景を生み出した。また、ロンドンの《サーペンタイン・パビリオン2019》では、石板を重ねた屋根が地面から立ち上がるような構造を実現するなど、建築を建物という枠組みから解き放つ試みを続けている。
2010年には第12回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展で金獅子賞を受賞。2018年にはパリのカルティエ現代美術財団で大規模個展「Junya Ishigami, Freeing Architecture」が開催されるなど、その活動は建築と現代美術の領域を横断して国際的な注目を集めてきた。2019年にはオーベル賞、2024年にはフレデリック・キースラー建築芸術賞を受賞している。
授賞式に合わせて開催された記念ランチは、ボッテガ・ヴェネタと同ブランドのクリエイティブ・ディレクター、ルイーズ・トロッターが、メキシコ出身の建築家フェルナンド・ロメロとともに主催。アーティストのマリーナ・アブラモヴィッチやペドロ・レイエス、建築家のベネデッタ・タリアブーエ、ユルゲン・マイヤー・H、レイモンド・ライアン、駐メキシコ日本国特命全権大使の本清耕造らが出席し、石上の受賞を祝福した。
ボッテガ・ヴェネタは、建築、アート、デザインを横断する創造的な活動を支援するべく、今回のバラガン賞創設に際してラ・クアドラとパートナーシップを締結している。







