マイケル・ジョーダンの最強シーズンを支えたAir Jordanが史上最高額の約3億円で落札
4月11日にサザビーズで行われたオークションで、マイケル・ジョーダンが1998年のNBAファイナルで履いたエアジョーダンが220万ドル(約3億円)で落札。スニーカーのオークション史上最高額を記録した。
このスニーカーは、正式には「1998 NBA Finals Game 2 Air Jordan 13s」と呼ばれ、サザビーズのオンラインによるスポーツ記念品販売に出品され、入札は1週間行われた。
今回、スニーカーの最高額を更新したが、結果は予想落札額の下限となる200万ドル(約2億7000万円)から400万ドル(約5億4000万円)内に留まる形となった。
このスニーカーがこれほどの価格で取引された理由のひとつは、シカゴ・ブルズが圧倒的な強さを誇ったシーズンにマイケル・ジョーダンが履いていたものだからだ。ブルズの1997-98年のシーズンは伝説的となり、2020年になってもなお、ESPNでドキュメンタリー番組が制作されるほどだ。同シーズンにジョーダンが着用したジャージは2022年に1010万ドル(約13億5000万円)で落札され、「試合に着用されたスポーツウェアの最高記録」と称された。
そして何より、ジョーダンの圧倒的な知名度がスニーカーの価格を上げたことは間違いない。ベン・アフレックがメガホンを取り、エアジョーダンの製作過程を描いた映画『Air』は、現在日本でも公開中だ。
サザビーズは、競合するクリスティーズやフィリップスと同様、何十年も前から美術品を中心に扱ってきた。しかし近年、若いコレクターを取り込もうと、スニーカーやその他のコレクターズアイテムのオークションに比重を置くようになった。
中でもスニーカーは、「金のなる木」であることは明らかだ。2019年、サザビーズは100足のスニーカーが当時としては破格の129万ドル(約1億7300万円)で落札され、大きな話題となった。2021年には、ジョーダンがレギュラーシーズンゲームに履いた「ナイキ エア シップス」が147万ドル(約1億9700万)で落札され、スニーカーの落札額を記録更新した。
サザビーズのストリートウェアとモダンコレクティブルの責任者であるブラーム・ワクテルは、今回の新記録について、次のように話す。
「サザビーズは、世界的なアイコン、マイケル・ジョーダンにまつわる2つの記録──試合に着用された記念品の世界最高額の記録と、史上最も価値のあるスニーカーの最高額記録を保持していることを非常に誇りに思います」(翻訳:編集部)
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