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  • 2023.02.10

今度は「鉄腕アトム」の赤い靴! お騒がせのアートコレクティブMSCHFが新作を発表

ブルックリンを拠点とするアートコレクティブ MSCHFが「鉄腕アトム」にインスピレーションを受けた新作を発表。またもやソーシャルメディアで話題を呼んでいる。

MSCHFによる《Big Red Boots》(2023)の紹介画像。モデルのサラ・シュナイダーが着用している。Photo: Garrett Bruce/Courtesy MSCHF

2月16日に発売される《Big Red Boots》の着想源は、手塚治虫の代表作のひとつ「鉄腕アトム」。発表されるや否や、TikTokTwitter、Instagramではすでに話題となっており、多数の投稿がされている。このブーツは、柔らかいが頑丈なTPUシェルでできており、350ドル(約5万円)で販売される予定だ。過去のMSCHFによるアイテムの大半がそうであったように、すぐに売り切れる可能性が高い。

MSCHF(発音は「いたずら」を意味するmischief=ミスチーフと同じ)は、2019年、ナイキ、エアマックス97にブルックリンの神父が祝福したイスラエルのヨルダン川の水をソールに入れ、靴紐部分には金色の十字架を付けた《ジーザス・シューズ》を制作した。価格は1足1,425ドル(約15万円)で、限定24足が1分足らずで完売した。

MSCHFの最新シューズ《Big Red Boots》は発売前にもかかわらず、高級品・ストリートウェアの二次流通市場であるStockXで1,500ドル(約20万円)を超える価格がついている。

しばしばネット上で物議を醸すMSCHFだが、彼らに言わせればその活動は「芸術活動」。2022年に行ったUS版ARTnewsのインタビューでも、MSCHFの創設者の一人であるルーカス・ベンタルは「(アートか疑問に思われるのは)不思議だ。自分たちは、いつもアートの観点で仕事をやってきているのだから」と語っている。

2022年は、ペロタンで初の展覧会を開催し、ペイントボール銃を装備したロボット犬の作品《スポットの大暴れ》(2022)が話題になった。 そして、12月のアート・バーゼル・マイアミ・ビーチのペロタンブースでは《ATMリーダーボード》(2022)を発表。普通のATMと同じように見える本作は、キャッシュカードを入れて暗証番号を入力した人を写真に収め、その口座残高と共に画面に表示するというもの。使われていないときは、口座残高をランク付けして、持ち主の顔写真と共に表示していた。(翻訳:編集部)

from ARTnews

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