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  • 2023.07.28

チャールズ国王の肖像画に環境活動家が「人民は領主よりも強し」とのスローガンを落書き

7月26日、イギリス・エディンバラのスコットランド国立美術館で、環境活動家がチャールズ国王の肖像画にステンシルを使ってスプレーで塗料を吹き付けたとヘラルド・スコットランド紙が報じた。

イギリスのスコットランド国立美術館で抗議行動をする環境活動家。Photo: COURTESY THIS IS RIGGED

この抗議行動は、気候変動活動グループ「This is Rigged」のメンバー2人によって行われた。2人は、チャールズ国王の肖像画に「人民は領主よりも強し」という言葉とThis is Riggedのロゴをステンシルで落書きした。

「人民は領主よりも強し」は、1880年代のスコットランドで、先祖代々の土地を追われた農民が権利を取り戻すためにストライキや土地占拠を行った、歴史的な抗議行動ハイランド・ランド・リーグのスローガンだ。

抗議者のうちの1人は、肖像画の前に座りながら両手を床につけ、こう言った。

「なぜスコットランド政府は、新たな石油・ガス開発プロジェクトに反対もせず、許可し続けるのか? 政府が若者たちに未来を託すのであれば、新しい石油・ガス開発プロジェクトに反対する必要があるのです」

抗議行動の約1時間後に2人は逮捕され、肖像画の展示室は1日閉鎖された。しかし、他の施設は開館を続けた。

美術館の広報担当者は、作品への被害について、「現在影響を調査中ですが、作品に損傷はないようです」と、ヘラルド・スコットランド紙に語っている。

This is Riggedは、スコットランド政府がすべての新規化石燃料プロジェクトに反対し、その上で石油・ガス労働者のために十分な資金を提供するよう要求しており、要求が満たされるまでは石油・ガス関連施設を閉鎖すると宣言している。

チャールズ国王は長い間環境保護活動に携わり、気候変動について発言してきたが、スコットランドは依然としてヨーロッパ最大の石油産出国で、ヨーロッパ第2のガス産出国でもある。(翻訳:編集部)

from ARTnews

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