ARTnewsJAPAN

ブラム&ポーの共同経営者ら、約30年のパートナーシップに終止符。ギャラリーは今後も継続

約30年にわたって、共同経営者であるティム・ブラムとともにブラム&ポーを有力ギャラリーへと成長させてきたジェフ・ポーが、同ギャラリーを去ることがわかった。

ブラム&ポーを共に立ち上げたジェフ・ポー(左)とティム・ブラム(右)。Photo: Amy Graves/ Wireimage

1994年にティム・ブラムとともに「BLUM & POE」を設立したジェフ・ポーは、ブラムに今後の経営を任せ、同ギャラリーを去る。ポーが抜けた後もギャラリーの名前は維持されるという。これにより、同ギャラリーのニューヨーク支店の責任者であったパートナーのマット・バンガーがマネージング・パートナーに昇格する。

今回の人事異動に関する声明の中で、ポーは自身の退社理由の明言を避けつつ、こう語っている。

「私は、よりシンプルで流動的な道を歩むことにしました。アーティストやアートに携わる仕事は継続します。自分自身に大きな喜びを与えてくれるこの仕事を止めることなど、できないからです。これまで私は、ギャラリー経営の中でも控えめな仕事、例えば不動産開発や建築、デザインなどに携わってきましたし、今後も関わるつもりです。新しい道へ踏み出す自由を得たことに心から感謝し、今後を楽しみにしています」

ブラムとポーがギャラリーを設立した当時、LAのアートシーンは今よりもかなり小規模だった。かつてポーは、「LAにはアート・ワールドというもの自体、存在していなかった」とArtnet Newsに語っている。その後、ブラム&ポーは、マーク・グロッチャン奈良美智ヘンリー・テイラーといったアーティストが所属する実力派ギャラリーとして頭角を現し、ニューヨーク東京にも支店をオープン。地元LAでも、規模を拡大し続けてきた。

「ジェフとともにブラム&ポーを築き上げるのは、想像を超える素晴らしい経験でした。1994年にLAでわずかな資金と1200平方フィート(約110平方メートル)のスペースからスタートしたわれわれが、世界的成長を遂げられたことは、今振り返っても驚嘆に値します。そして、いつもわれわれを勇気づけてくれた台北、東京、LA、ニューヨーク、そしてパリにまたがる私たちの素晴らしいチームに感謝します」

from ARTnews

あわせて読みたい