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  • 2023.09.11

ジョアン・ミッチェルの大作絵画がオークションへ。予想額29億円で新記録樹立の可能性も

この秋サザビーズオークションに出品されるジョアン・ミッチェルの二連画の大作《Sunflowers》(1990-91)が、ミッチェル作品の最高落札額を樹立するのではないかと見られている。

ジョアン・ミッチェル《Sunflowers》(1990–91) Photo: Courtesy Sotheby’s

サザビーズによる《Sunflowers》の予想落札価格は2000万ドル(現在の為替レートで約29億円、以下同)。この予想額に達すれば、抽象表現主義の代表作家の1人とされるジョアン・ミッチェルのこれまでの最高額を300万ドル(約4億4000万円)以上、上回ることになる。

同作品は、ニューヨークの有力ギャラリー、チェイム&リードの共同設立者であるジョン・チェイムの個人コレクションから出品される。チェイムは1978年にロバート・ミラー・ギャラリーでディーラーとしてのキャリアをスタートし、1997年にハワード・リードとギャラリーを共同設立した。

《Sunflowers》をはじめとするチェイムのコレクションは、11月にニューヨークで開催されるサザビーズ・コンテンポラリー・イブニング&デイ・セールに登場。また、同コレクションは、来年にかけてもオークションへの出品が予定されている。

ミッチェルは1991年に《Sunflowers》が完成するとすぐ、この作品をチェイムに贈った。昨年から今年初めにパリのフォンダシオン・ルイ・ヴィトン(ルイ・ヴィトン財団美術館)で開催された企画展「モネ-ミッチェル」など、大規模な展覧会に何度も出品されたほか、1993年の映画『私に近い6人の他人』(日本公開は1995年)にも使われている。

なお、ミッチェルの現時点での最高落札額は、2018年にクリスティーズ・ニューヨークで落札された《Blueberry》(1969)の1660万ドル(約24億円)。

このほかチェイム・コレクションから11月のオークションに出品が予想されているものには、ミッチェルによる1960年の無題の作品(350万〜450万ドル/約5.1億~6.6億円)やルイーズ・ブルジョワの「Personages」シリーズの1990年の作品(180万~250万ドル/約2.6億~3.7億円)、1972年のアリス・ニールの肖像画《Jackie Curtis as a Boy》(150万~250万ドル/約2.2億~3.7億円)、紙を支持体としたジャン=ミシェル・バスキアの1983年の作品《No Hay Crimen © (de classe)》(最高180万ドル/約2.6億円)、1970年のリンダ・ベングリスの無題の彫刻(20万~30万ドル/約2900万~4400万円)などがある。(翻訳:石井佳子)

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