恐竜の足跡をゴルフ場から「救出」。付近はトリケラトプス・トレイルと呼ばれる化石の宝庫
10月18日、コロラド州ゴールデンにあるフォッシル・トレース・ゴルフ・クラブから、恐竜の足跡の化石が無事移動されたとCBSニュース・コロラドが報じた。化石を含む岩が岩壁から崩落する危険があったための措置だ。
移動作業にあたった専門家チームによると、トリケラトプスの足跡の化石が含まれた部分の40%以上が、岩壁から剥がれた状態になっていたという。
地元の歴史協会、ヒストリー・コロラドに所属する古生物学者のコルトン・スナイダーは、「もし落下したら、重量がありすぎて粉々になりそうだった。だから、冬を越す前にその部分を外すことにした」と、CBSニュース・コロラドに説明している。
ゴールデンのトリケラトプス・トレイル(*1)で見つかった化石は、万が一地面に落下した場合に砕けることのないよう、石膏を用いたフィールドジャケット(骨折したときのギプスのようなもの)で保護したうえで移動された。年内にはゴールデン歴史博物館での公開を予定している。
*1 垂直に切り立った砂岩の大きな壁の間を縫うように進む、2.4キロほどのハイキング道。
やはりコロラド州のモリソン近郊にあるダイナソー・リッジに多数残されている恐竜の足跡も、厳しい気候条件のために風化して消えてしまう危険性がある。そのため、現在ドローンを使ったマッピングが行われている。
ゴールデン歴史博物館のネイサン・リッチー館長は、CBSニュース・コロラドにこう語った。「ここはコロラド州でも有数の化石地帯の1つです。全世界で最も重要な場所の1つと言っても過言ではありません」(翻訳:石井佳子)
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