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3匹の愛犬コーギーも一緒! エリザベス女王を偲ぶイギリス初の記念像が完成

イギリス初となるエリザベス2世の記念像が、女王の誕生日である4月21日に公開された。像の足元と台座の下には女王の愛したコーギーたちがいる。

イギリス・オーカムで2024年4月21日に除幕式が行われたエリザベス女王像。Photo Carl Court/Getty Images

イギリス史上最長の在位期間を誇るエリザベス女王の柔和な一面を偲ぶブロンズ像が、歴史の趣きが感じられるオーカムの街でお披露目された。

彫刻家のハイウェル・プラトリーが制作した約2メートルの女王像は、優雅なローブをまとい、3匹のコーギー犬に囲まれている。除幕式の参加者の中には、愛犬を連れたコーギーオーナーたちもいた。

オーカムのあるラトランドカウンティのサラ・ファーネス知事は、ニューヨーク・タイムズ紙の取材にこう答えている。

「エリザベス女王について多くの人々が思い出深く感じるのは、その温かい人柄です。コーギーへの愛情を表した記念像は、女王の人間性を示しています」

オーカムでは記念像の原型が作られた後に銅像制作への寄付が募られ、14万ポンド(約2700万円)の資金が集まったという。

女王の逝去から1年半経った今、イギリス各地で自治体や公的施設が女王を追悼する記念像の設置を準備している。生前から制作が始まっていたものもあるが、最近は女王の親しみやすい雰囲気を表現しようとするものが多い。

今秋には記念像が次々と公開される予定で、その中には花を手にして微笑んでいるアンディ・エドワーズによる作品(ニューカッスル=アンダー=ライムに設置)や、エイミー・グッドマンが制作した2体の像(1体は笑顔で手を振っている)がある。さらに、王室と英国政府によって女王を称える国家的記念碑が設置される可能性もある。

オーカムで公開された記念像の作者であるプラトリーは、あるインタビューで女王のことを「母親のような存在」と表現し、多数のイギリス国民が女王に親近感を持っていると語った。(翻訳:石井佳子)

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