リバプールが“テイラー・タウン”に! テイラー・スウィフトのライブ公演を前に11点のアート作品を市内に展開
6月13〜15日にわたってリバプールで開催されるテイラー・スウィフトの「The Eras Tour」に向けて、地元クリエーターたちによる11点のインスタレーションが街をジャックするという。ほかにも、ハンドメイド体験のワークショップやカンファレンスが開催されるなど、街全体でスウィフトを歓迎するムードが漂っている。
6月13〜15日にわたってリバプールで開催されるテイラー・スウィフトのソールドアウト公演を前に、イギリス北西部の街が「テイラー・タウン」に姿を変え、スウィフトを題材にしたインスタレーションが展開される。
地域のクリエイターたちは、スウィフトが過去に発表したスタジオアルバムを基に、11点のインスタレーションを発表する。例えば、2020年12月に発表されたアルバム『Evermore』から着想を得たこけに覆われたグランドピアノ、2012年の『Red』にならって作られた赤い部屋、そしてポップスターのラッキーナンバーである13を基に描かれた『Fearless』の壁画などだ。また、市内の中心地にあるセント・ジョージズ・ホール・リバプールには、彼女の垂れ幕が設置されるという。
ほかにも、「Liverpool Loves Taylor(Craft Version)」と題されたハンドメイド体験のワークショップも開催され、折り紙教室でファンが折った作品は、インスタレーションに用いられるという。また、オリジナルのTシャツやコラージュ、カップケーキ作りの企画も計画されている。さらにリバプール大学では、研究者や地域の学生、そしてファンたちが参加できるカンファレンス「Tay Day Liverpool’s Version」が開催される。
リバプール市議会は「時代を代表するスターが、ポップミュージックの聖地にやってくる」と声明を発表。「そして、この歴史的瞬間を記念して私たちは、リバプール市民らしくスウィフティーズ(テイラー・スウィフトのファン)を歓迎しなくてはならない」と続けている。
スウィフトがツアーで訪れたすべての街では、小売店や飲食店、宿泊施設といったビジネスが活性化している。米旅行協会によると、2023年3月から行われている「The Eras Tour」のみで、100億ドル(約1兆5672億円)を超える経済効果をアメリカ国内にもたらしたという。
「The Eras Tour」は1年以上にわたって世界各地で行われており、リバプール以外にも熱狂的にスウィフトを歓迎する街はあった。例えば、ツアー初日の公演が行われたアリゾナ州グレンデールは、街の名前を一時的に「スウィフト・シティ」に変えている。また、リオデジャネイロでライブが行われた際には、「ブラジルへようこそ」と書かれたTシャツの映像がコルコバードのキリスト像に投影された。
リバプールでの一連のイベントをサポートするのは、リバプール市議会が運営するカルチャー・チーム「Culture Liverpool」と社会事業団体「Make CIC」。リバプール市の文化振興担当を務めるクレア・マクローガンは、「素晴らしい芸術作品」を街に展開することは「ユーロビジョンのような輝かしさ」を取り戻すために「必要なこと」とBBCに語っており、こう続ける。
「テイラーの運営チームは、私たちが彼女を歓迎していることをきっと理解してくれるでしょう。世界を代表するポップスターが訪れるのですから、街をあげてそれを受け入れなくてはなりません」(翻訳:編集部)
from ARTnews