ウルトラジャパン 2024とCOIN PARKING DELIVERYがコラボ! 会場に「茶室」が出現、大人気「白井さん」グッズも

近年、音楽とアートの競演という文脈でも話題のマイアミ発の音楽フェス、ウルトラ。その日本版である「ウルトラジャパン(ULTRA JAPAN) 2024」が、9月14日と15日の2日間、お台場のTOKYO ODAIBA ULTRA PARKで開催される。今回、同フェスが白羽の矢を立てたのは、ポップな作風で大人気の覆面アーティスト、COIN PARKING DELIVERY。インスタレーションやコラボグッズの発売、音楽との関わりなどについてアーティストに話を聞いた。

2023年のウルトラジャパン会場。

9月14日、15日の2日間、TOKYO ODAIBA ULTRA PARK(お台場ULTRA JAPAN特設会場/江東区青海)でエレクトロニック・ミュージック・フェスティバル「ウルトラジャパン(ULTRA JAPAN) 2024」が開催される。今年で9回目を数える今回は、ベース・ミュージック界の新星「ISOKNOCK」や、世界DJランキングで5度もNo.1に選ばれているARMIN VAN BUUREN、日本でも不動の人気を誇るSTEVE AOKI 、AFROJACKなど総勢14組が出演する。

1999年にアメリカ・マイアミで創設された「ウルトラ」は、近年、アートとのコラボレーションでも注目されており、世界中から招聘されたアーティストたちが、作品展示やパフォーマンス、ライブ制作などを通してフェスを盛り上げている。今年3月にマイアミで開催されたフェスでは、The London Police、Chica Daniaなど14人のアーティストが参加した。

そんなウルトラは今年、日本では初となるアーティスト・コラボレーションを実施。国内外で評価が高まる覆面アーティスト、COIN PARKING DELIVERYとタッグを組み、同フェスのオリジナルTシャツやバンダナなど全5点のグッズを販売するほか、VIPラウンジでは、COIN PARKING DELIVERYによる作品が配された茶室のインスタレーションが展開される。

COIN PARKING DELIVERYは、美容専門学校の通学中に電車内でスマートフォンで絵を描くというスタイルで2018年から活動を開始した。ポップな絵柄に今の時代の人々が抱く疑問や理想を落とし込んだ作品は瞬く間に若者たちの心を掴み、アート業界でもその名が広く知られることとなった。これまで「Montblanc」や「Calvin Klein」「DIESEL」など様々なインターナショナルブランドとコラボレーションを展開してきたが、音楽フェスとは今回が初めての試み。そんな彼に、コラボグッズに込めた思いや、創作と音楽の関わりなどについて話を聞いた。

信念と知識の土台があれば「落下」しない

──「ウルトラジャパン 2024」とのコラボグッズでは、COIN PARKING DELIVERYを象徴するキャラクター「白井さん」が大きな手でつままれた作品が用いられています。これにはどういったメッセージが込められていますか?

「白井さん」の頭は恐竜で、体は宇宙人。恐竜を過去、宇宙人を未来の象徴と捉え、それらが融合した白井さんは「今」を表現しています。今回は、白井さんの作品の中でも、2023年9月に韓国・ソウルのSOFT CORNER ARTでの個展で発表した「落下」シリーズから選びました。

原画では、大きな手でつままれて吊るされた白井さんの手に繋がるかたちで、SNSの「いいね」が100、その先にはハートがぶら下がっています。これは、SNSの「いいね」をたった100もらうために自分の命をかけようとする若者たちのリアリティを表しています。前述の個展の開催にあたって韓国の社会をリサーチしたのですが、韓国は日本以上にSNS中心社会で、様々な問題も深刻化しています。

この作品はシリーズになっていて、次の作品では落下した白井さんを松の木と積み重ねた本が受け止めています。韓国で松の木は「信念」のイメージを持つため、「信念と知識の土台があれば落下しない」というメッセージを込めています。

アートの「高尚なイメージ」を払拭したい

──今回のオフィシャルグッズには企画からデザインまで全て関わられたとか。ご自身のキャリアの出発点も、グッズ販売だったそうですね。

はい。美容専門学校時代にアーティストになると決意して、まず始めたのが自分の作品をプリントしたパーカー販売でした。でも当時はお金が無かったから、2枚売って、その売上金を元手に4枚作ってというわらしべ長者のようなビジネスをしていました。なぜグッズ販売からスタートしたのかというと、自分には、アートは一般の人たちが関わりにくい高尚なものというイメージがあって、それを払拭したかったからです。例えばTシャツなら、子どもからお年寄りまでどんな人でも着られるインクルーシブなものであり、誰も置き去りにされない。プリントされたアート作品が自分のものだと気づかなくても、何年後かに知るというようなストーリーが生まれても面白いと思います。

<COIN PARKING DELIVERY>ULTRA JAPAN 2024 Tシャツ(BLACK・WHITE)各8900円(税抜)
<COIN PARKING DELIVERY>ULTRA JAPAN 2024 バンダナ 各5900円(税抜)

また、今回は2パターンのバンダナも作ったのですが、そのうち1つには、フェスが終わった後にアートピースとして壁に飾ることもできるように、白井さんの絵を大きく配しました。もちろん、必要が無ければ畳んでコンパクトにしまえます。これは日本の巻物からアイデアをもらいました。

<COIN PARKING DELIVERY>ULTRA JAPAN 2024 ラバーキーチェーン 4900円(税抜)

──創作中に音楽を聴くことはありますか?

いつも音楽を聴きながら作業しています。特定のジャンルなどはなく、その時に自分が1番必要としている曲を繰り返し再生し、その世界に没入します。最近は、THE RAMPAGEというグループのライブアルバムをずっと聴いていました。ライブなので曲の合間に観客の声援が入るのですが、それを聴いていると心の中にライブ会場が現れて、自分の作品を待ってくれているたくさんのファンの姿が浮かんできて力が湧いてくるんです。一方で、個展の作品制作が佳境に入り、心をまっさらにして集中したいときは、クラシックのオーケストラを聴くことが多いですね。

──今回のウルトラジャパン 2024とのコラボレーションで、何か新しい気づきなどはありましたか?

個人的な話になるのですが、実はこれまで音楽フェスに行ったことがないんです。興味はあったのですが、自分が関わるまで絶対に行かないと自分に課していたので、今回、ようやくそれが叶うんです(笑)。自分はウルトラジャパンのキラキラしてパワフルな雰囲気に憧れていたので、今から楽しみにしています。また、今回のコラボTシャツには前面に大きな絵柄を入れたので、いわゆるディズニーランドでカチューシャを着けるみたいに、このコラボTシャツを着て大胆にフェスを楽しんでもらえたら嬉しいですね。

ULTRA JAPAN 2024
会期:9月14日(土)・ 9月15日(日)※雨天決行・荒天中止
会場:TOKYO ODAIBA ULTRA PARK(東京都江東区青海 お台場ULTRA JAPAN特設会場)
時間:11:00 ~(開場は1時間前)

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