メタ(Meta)の大量解雇、アート関連部門も対象に。メタバース部門は免れる
先週行われたメタ(Meta)社の大量解雇で、オープンアーツチームの大部分が解雇されたとArtnet Newsが報じた。同社では合わせて11,000人が削減されたという。
メタ(Meta)社のオープンアーツチームは、2010年に設立されたデザインやアートに関する部署で、オフィスのためのコミッションワーク(委託制作)のほか、1,000点以上におよぶアートコレクションの管理、VR、AR、AI、NFTにおける製品開発のためのアートとテクノロジーのコラボレーションのサポートなどを行っている。
メタ社が取材に応じないため、どの程度の人員削減が行われたかは不明だが、少なくとも7名の解雇が確認されている。
オープンアーツチームの元コミッション・リード、マシュー・イスラエルはLinkedInの投稿で「先週、メタが11,000人を解雇したことはご存知だろうか。私は残念ながら、そのうちの1人だ」と明かした。
LinkedInを見る限り、戦略プログラムマネージャーのラファエル・フロレス、コミュニケーション・マネージャーのアンナ・ブリュマー、パートナーシップ・リードのジェニー・ラメンスドルフ、戦略オペレーション・リードのディナ・ピュー、戦略プログラム・マネージャーのクリステン・レオンがチームから外され、部門長のティナ・ヴァズは残留のようだ。
ヴァズは、グッゲンハイム美術館のグローバルコミュニケーション・副ディレクターを経て、2019年にオープンアーツチームの部門長に就任している。
今回の人員削減は、メタ社の第3四半期の利益が50%以上減少したために、同社が従業員の約13%を解雇する決定を下したことを受けたものである。
2022年8月、オープンアーツチームは、ニューヨークのメタ社新オフィスに大規模なコミッションワークをインストールすることを発表したばかり。アーティストは、バセラ・カーン、ティムール・シーキン、エステバン・カベサ・デ・バカ、ハイディ・ハワード、リズ・コリンズ、マシュー・カークなどが選ばれている。
一方、リアリティ・ラボ部門でメタバースプロジェクト(VRやARの製品開発など)を統括する部署は、資金が枯渇していると言われているが、解雇は免れたようだ。
オンラインメディアの 『ビジネスインサイダー』によると、2022年の1月~9月までにリアリティ・ラボ部門には108億ドルもの予算が投入されているが、同部門は14億ドルの収入しか得られていないという。(翻訳:編集部)
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