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ポール・マッカートニーの未公開写真を集めた展覧会が、ロンドンのナショナル・ポートレート・ギャラリーで6月に開幕

ロンドンナショナル・ポートレート・ギャラリーが3年間の改装を終え、6月に再開する。リニューアルオープンを飾るのは、ビートルズ旋風の真っ只中でポール・マッカートニーが撮影した未公開写真と、カラーポートレートの先駆者イェボンデ(1893-1975)の写真展だ。

《ジョンとジョージ、パリ》(1964)と題されたポール・マッカートニー作品。Photo: Paul McCartney/The National Portrait Gallery/PA

今年6月28日に始まる「Paul McCartney Photographs 1963-64: Eyes of the Storm」展では、ポール・マッカートニーが1963年12月から1964年2月にかけ、ビートルズのメンバーやスタッフなどを撮影した200枚以上の写真が公開される。ビートルズのコンサートが全米の大都市で行われ、エド・サリバン・ショーに初出演した怒涛の時期に起きたことを生々しく捉える写真を含むこの展覧会に合わせ、写真集も発売予定だ。

ナショナル・ポートレート・ギャラリーのリニューアルを祝すもう1つのオープニング展は、1930年代にいち早くカラーのポートレートを取り入れた写真家、イェボンデの生涯とキャリアをたどる「Yevonde: Life and Colour」展だ。同ギャラリーは、2021年にイェボンデのアーカイブを取得しており、今回の展示では、ポートレートや静物写真に加え、ソラリゼーションや3枚のネガを使う「Vivex」という初期のカラー写真現像技術を用いた実験的な作品も紹介される予定。

さらに11月2日からは、デビッド・ホックニーの「David Hockney: Drawing for Life」展が開かれる。これは2020年春、コロナ禍でのロックダウンで中断されたもの。この展覧会では、ホックニーが繰り返し描いた5人の肖像画に焦点が当てられている。また、コロナ禍の最中にフランス・ノルマンディーのホックニー宅を訪れた人々を描いた新作も公開される予定だ。

以下、開催予定の展覧会から写真3点を紹介する。(翻訳:石井佳子)

ポール・マッカートニー《鏡の中のセルフポートレート、パリ》(1964) Photo: Paul McCartney/The National Portrait Gallery/PA
イェボンデ《ビビアン・リー》(1936)の一部、2022–3にプリント。Photo: Yevonde/The National Portrait Gallery/PA
デイヴィッド・ホックニー《セルフポートレート》の一部。Photo: Jonathan Wilkinson/The National Portrait Gallery/PA

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