イスラエル大統領のアドバイザー、ハイキング中に「古代の領収書」を発見
イスラエル考古局は2月12日、イスラエル中南部でハイキングをしていた男性が、古代の領収書とみられる2千500年以上前の陶器の破片を発見したと発表した。
このニュースは地元メディアTimes of Israelが最初に報道した。破片にはペルシア帝国の王の名前、「ダレイオス1世」と刻まれており、この王について記された史料は、イスラエル中南部では初めての発見となる。
古代、文字を書くために使用された陶器の破片はオストラコンと呼ばれた。今回の陶片は、かつてこの地域の行政の中心地であった古代都市、ラキシュのペルシア王家の管理棟跡から発見されている。陶片にはアラム語で「ダレイオス24年」と記されており、紀元前498年の遺物であることがわかった。
このオストラコンを見つけたのは、イスラエルのイツハク・ヘルツォグ大統領の国際メディアアドバイザーを務めるエイロン・レヴィ。彼はTimes of Israelに、「陶片は、観光客のために作られた木製の棚の真横にあったんです。見つけた瞬間、ハイキング中にこんなことが起こるわけがない、手の込んだいたずらだと思いました」と語っている。
彼は、発見後すぐにイスラエル考古局に連絡。死海写本研究所で厳密に検査した結果、このオストラコンは本物ということが判明した。
ダレイオス1世は、ペルシア帝国が西南アジアの大部分と北アフリカの一部に領土を広げていた時代に君臨していた、最も有名な王の1人。その息子のアハスエルス王は、ギリシャ名のクセルクセスでよく知られており、聖書に登場するアハシュヴェロシュ王と考えられている。今年は3月6日夜から7日夜にかけて行われるユダヤ教の祭典、プリムの起源となった人物だ。(翻訳:編集部)
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