森山大道の「トイレットペーパー」が発売。1ロール2090円、渋谷の公共トイレ17カ所を撮り下ろし

2022年に始まった、森山大道と「THE TOKYO TOILET」によるアートプロジェクトから生まれたトイレットペーパーが発売された。今後は国内外で順次展開され、11月に開催されるパリ・フォトでも販売される。

Photo: Courtesy of THE TOKYO TOILET

2018年に始動した「THE TOKYO TOILET」(以下、TTT)は、東京オリンピック・パラリンピックを契機に、性別や年齢、障害の有無を問わず誰もが快適に利用できる公共トイレを目指して渋谷区内17カ所のトイレを刷新したプロジェクトだ。建築家の坂茂が設計した、施錠するとガラスが不透明になる「ザ トウメイ トウキョウ トイレット」や、マイルス・ペニントンと東京大学DLXデザインラボが手がけた幡ヶ谷公衆トイレなどがあり、映画『PERFECT DAYS』の舞台となったことでも知られる。

TTTは、こうした公共トイレに代表されるように、デザインとクリエイティブの力で社会課題の解決に取り組むとともに、写真や出版物などのアートプロジェクトも展開してきた。その一つが、森山大道がTTTの公共トイレを撮り下ろした写真を用いたインスタレーションだ。2022年にミラノサローネ国際家具見本市で「THE TOKYO TOILET / MILANO」を発表したのを皮切りに、2023年にはパリ・フォトで「THE TOKYO TOILET / PARIS」、2025年には渋谷のTTTそのものを舞台に「THE TOKYO TOILET / SHIBUYA」を開催した。

こうした一連のプロジェクトから生まれたのが、今回販売されたトイレットペーパー「THE TOKYO TOILET Paper by Daido Moriyama」だ。このトイレットペーパーは、「THE TOKYO TOILET / SHIBUYA」の会場となった各トイレにも設置され、インスタレーションの一部となっていた。

王子ネピアと共同開発したトイレットペーパーには、TTTのトイレ全17カ所を撮影した森山の写真が、TTTを象徴するブルーの特殊インクで大胆にプリントされている。グラファン紙製のオリジナルパッケージには森山のサインをあしらったステッカーが用いられ、QRコードを読み込むとTTT公式サイトにアクセスできる。

Photo: Courtesy of THE TOKYO TOILET
Photo: Courtesy of THE TOKYO TOILET

1938年に大阪で生まれた森山は、2018年にフランス政府から芸術文化勲章「シュヴァリエ」を授与され、2019年にはハッセルブラッド国際写真賞を受賞するなど、国際的に高い評価を得てきた。2026年春には、サンパウロやベルリン、ロンドンなど世界各地を巡回してきた大回顧展「A Retrospective」が、「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2026」のメインプログラムとして京都市京セラ美術館で開催された。

このトイレットペーパーは10月10日からtwelvebooksで販売されており、価格は2ロールセットで4180円(税込)。今後は国内外で順次販売され、11月12日から15日までパリで開催されるパリ・フォトでも展開される予定だ。

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