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古代エジプトのファラオ像の破片がエジプトに返還される

7月3日、スイス連邦文化局(FOC)は、ジュネーブの刑事訴訟で押収された、古代エジプトのファラオ、ラムセス2世像の破片をエジプトに返還した。

エジプトに返還された、ラムセス2世像の破片。Photo: Courtesy of Bundesamt Fur Kultur

ラムセス2世は、紀元前13世紀の新王国時代にエジプトを統治した最も重要なファラオの1人として知られている。その治世は長く、紀元前1279年から紀元前1213年にかけて都市や多くのモニュメントを建設した。

スイス連邦文化局(FOC)のカリーネ・バッハマン局長は、ラムセス2世像の破片をベルンのエジプト大使館に返却した。 プレスリリースによると、この破片は1980年代後半から1990年代前半にかけてエジプトのアビドスにあるラムセス2世神殿から盗まれたもので、「スイスに持ち込まれるまで、海外のさまざまな場所を転々とした」という。

今回の返還は、2003年6月20日に可決された、文化財の不正な輸出入および所有権の移転を禁止・防止する「文化資産の国際的移転に関する連邦法」によるものだ。

また、声明では、「2011年に文化遺産の輸入と返還に関するスイスとエジプトの2国間協定が結ばれて以来の、違法取引との闘いにおける協力関係を強調するものだ」と述べている。(翻訳:編集部)

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