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ピカソの遺産管理人に、故フランソワーズ・ジローの娘ルイズが任命。

パブロ・ピカソの遺産管理人に、故フランソワーズ・ジローとピカソの娘、パロマ・ルイズ=ピカソが任命された。遺産管理団体の弁護士が先週フランス通信社(AFP)に明かした

1976年、アヴィニョンで盗まれた絵画を確認するため、マルセイユの裁判所に集まった画家パブロ・ピカソの相続人たち。左からマヤ・ウィドマイヤー=ピカソ、パロマ・ルイズ=ピカソ、ベルナール・ルイズ=ピカソ、クリスティーヌ・ルイズ=ピカソ(パウロ・ピカソの妻)、クロード・ピカソ。Photo: AFP VIA GETTY IMAGES

遺産管理人は、1989年からパロマの兄クロードが務めてきたが、今年6月に母のフランソワーズ・ジローが亡くなったことを受けて退任した。

パロマは実業家であり、ティファニーから自身の名を冠したコレクションを発表するジュエリーデザイナーとしても知られている。

ピカソの遺産管理団体は、クロード・ピカソとパロマ・ピカソ、故マヤ・ウィドマイヤー・ピカソ(マリー=テレーズ・ウォルターの娘)、そして元妻オルガ・コクローヴァとピカソの孫にあたる、マリーナとベルナール・ルイズ=ピカソが所蔵する作品を管理しており、ピカソ作品の著作権、商標権、複製権を独占している。また、鑑定書の発行や、贋作を訴える権限も持っている。

「これら5人の相続人は、共同所有権(おもにパブロ・ピカソの作品と名前に付随する知的財産権)を有しています」と、遺産相続団体のウェブサイトには書かれている。

ピカソ没後50年の節目の年となる2023年は、各地で大規模な展覧会が開催されているが、同時に、彼の芸術家人生と作品をジェンダー視点から捉え直す動きも起きている。ブルックリン美術館で開催されている、コメディアンのハンナ・ギャズビー企画による展覧会「It's Pablo-matic: Picasso According to Hannah Gadsby」はその代表例で、ピカソを「途方もなく女性差別的で、虐待的な家庭内権威主義の独裁者」と紹介している。(翻訳:編集部)

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