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暖房工事がきっかけで新たな考古学的発見。イギリスの大聖堂で12世紀の祭壇や司教の墓が見つかる

イギリスのエクセター大聖堂を発掘調査した結果、12世紀に建造された大聖堂の主祭壇、地下聖堂、墓などが発見された。7月31日にBBCが報じた。

クワイヤの地下から様々な遺構が発見されたエクセター大聖堂。Photo: Courtesy Getty Images

エクセター大聖堂の創設は1050年。その後、12世紀から14世紀にかけて新しい聖堂がノルマン・ゴシック様式で建設された。今回、クワイヤ(聖堂内で聖職者たちと聖歌隊がいるエリア)の床下に新しい暖房設備を取り付けることになり、あわせて発掘調査が行われた。

発掘調査では、12世紀初頭に建造された大聖堂の主祭壇が確認された。また、地下聖堂と思われる場所や、12〜13世紀の司教の墓も発見された。

墓の中にはなにもなかったが、1320年に移葬されたロバート・ワレルワスト司教とウィリアム・ブリュワー司教の遺骨が納められていたと考えられている。

考古学者のジョン・アランは、「これはエクセター大聖堂で発見された考古学的発見の中で、間違いなく最もエキサイティングなものです」と話す。

エクセター大聖堂では以前も調査が行われており、その時は、回廊の庭で初期のローマ時代の街路跡と木造の建物、そしてローマ帝国時代の集合住宅の壁が発見されている。(翻訳:編集部)

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